Oliver Hotz氏(OrigamiDigital、LLC)がオープンソースで公開しているスクリプト「OD_CopyPasteExternal」のご紹介です。
テキストのコピペのように別々のソフト間で簡単にオブジェクトをコピペ出来るこちらのスクリプトを実際に試してみました。
私の確認可能な環境は
- Maya2020
- ZBrush2021.6.6
- Substance3DPainter2020
- Blender 2.93
簡単なモデルであればサックりコピペできました!
コンテンツ
OD_CopyPasteExternal
GITHUBにて公開されています。下記サイトのQuickDownloadから必要データのDLが可能です
QuickDownloadでDLしたフォルダの中身
・各ソフト用のスクリプト他
・README.mdファイルに各ソフトのインストール方法他
記載されています
機能
基本この2機能のみです。
Paste From External:メモリ上のジオメトリを再構築します。
対応ソフトとサポートしているデータ情報
README.mdより。赤字は今回私が確認に使ったソフトです。
アプリケーション | サポート |
Modo | 頂点/ポリゴン(サブパッチとサブDを含む)/ウェイトマップ/UVマップ/モーフマップ |
Lightwave | 頂点/ポリゴン(サブパッチとサブDを含む)/ウェイトマップ/UVマップ/モーフマップ |
Blender | 頂点/ポリゴン(サブパッチとサブDを含む)/ウェイトマップ/UVマップ/モーフマップ |
Maya | 頂点/ポリゴン/ウェイト( Vertex Normals) |
Houdini | 頂点/ポリゴン/ウェイトマップ/VMaps |
C4D | 頂点/ポリゴン/UV |
Rhino | 頂点/ポリゴン/UV |
Sketchup(※現在はペーストのみ対応) | 頂点/ポリゴン |
3DsMax | 頂点/ポリゴン |
XSI | 頂点/ポリゴン/ウェイトマップ/モーフ |
Moi3D | 頂点/ポリゴン |
ZBrush | 頂点/ポリゴン/UV |
Substance Painter(※現在はペーストのみ対応) | 頂点/ポリゴン/UV |
3D-Coat | 頂点/ポリゴン/UV |
Unity | 頂点/ポリゴン/ウェイトマップ/マテリアル |
Mari | 頂点/ポリゴン/UV(ベータ版) |
その他アプリは実装をしてくれる寄稿者を募集中とのことです。詳しくは公式サイト内のTODOをご確認ください。
インストール
README.mdに記載がありますので、必要ソフトによって確認してください。
とりあえず今回の検証に使ったソフトのみメモしております。
Blender インストール(2.78c & 2.8x)
Edit/Preferences/Addons/Install
関連記事アドオンのインストール方法
Maya インストール
他のプラグインと同様に、Scriptフォルダ内2つのスクリプトをインストールしてください。
Mayaはボタン表示はなく、スクリプトを自らシェルフに登録します。
関連記事スクリプトの入れ方
ZBrush (4.x / 2018.x / 2019.x)
ダウンロードしたZBrushフォルダの内容を、ZStartup/ZPlugs64フォルダにコピーします。
Windowsのx32バージョンの場合は、上記のフォルダから「64」を削除してください。
■今回であればココ
C:\Program Files\Pixologic\ZBrush 2021\ZStartup\ZPlugs64
プラグインメニューには表示されず、Toolメニューに表示されます。
Substance3DPainter インストール
Javascript(旧plugins)>get plugins folder でスクリプトの入っているフォルダーを選択します。
何となく他のプラグインと同じところにフォルダーを移動させました
■今回であればココ
C:\Users\(ユーザー名)\Documents\Adobe\Adobe Substance 3D Painter\plugins
Javascript(旧plugins)>Reload plugins folder で再読み込みをします。
サイズが下記のようになっていない場合は、いったんSubstancePainterを再起動してください
※Substance3DPainter はペーストのみ対応しています
実際に試してみた
今回はZBrushでおなじみのワンコさんを他のツールにペーストしてみます。
- ZBrushでTool>CopyToExtを押します
- あとは各ツールでペーストしていきます。
無事に出来ました。
シンプルなオブジェクトのコピペに
ZBrushで言えば、選択したSubToolのみをコピーします。ツールによってはペーストに時間がかかったり、出来なかったりと出てきますので、過度な期待を持たずに単体のオブジェクトを他のツールに持って行く際にOBJやFBXで出力する手間が省けたらいいな程度でお試しください。
参考動画
ZBrush関連アイテム&書籍
日本語の書籍も沢山出ています。バージョンが古いものもありますが、基本的な操作方法に大きな違いはないので大丈夫かと思います。お気に入りの1冊を見つけてください。
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— moco_ZBrushTips (@moco_ZBrush) December 8, 2020
関連記事ZBrushユーザーを増やしましょうぞ!無料で遊べるZBrushCoreMini
ZBrushCore超入門講座 シリーズ
Twitterでも積極的にTipsを配信していた福井信明さん(fa-twitter@nobgame)の書籍。
基本操作から、(超)丁寧に解説しているのでZBrushを始めたばかりの人にも、無印ユーザーもおすすめです!
関連記事実際にやった感想
ほか初心者向けの入門セミナーでもわかりやすく解説されていました。
そしてちょっとしたユーザーの疑問にも丁寧に答えてくれる人格者でもあります!
リビングでちょろっと&セミナーで持ち出しなどでしたら、この辺でかなり充分だと思います。もうちょい低めでもいいくらい。
そして予約ありがとうございます!!!https://t.co/RaBYAf3a9z
— のぶほっぷ福井【ZModeler超入門講座】発売もうすぐ (@nobgame) 2019年11月4日
2020年4月に夭逝されたバイタテリティあふれる素晴らしい方でした。その遺伝子たるこれらの教材をもとにたくさんの作品を生みしてください。
作って覚える! ZBrushフィギュア制作入門
作って覚える!シリーズ第1弾。
初心者向けにフィギュア制作の工程が解説されています。フルカラー石膏を目的とした解説のため分割についての解説はありませんがZSphereやZmodelerなどZBrushでよく使われる機能を網羅した1冊。また書籍購入者向けに商用利用可能なブラシデータも配布されております。ZBrush 4R8対応。
Coreにはない機能を使用しているので注意が必要です。
作って覚える!ZBrushハードサーフェス入門
作って覚える!シリーズ第2弾。
「作って覚える!フィギュア制作入門」が終わってのステップアップならこちら!
Zmodelerの基本操作及びメカモデリングで覚えるZModelerの応用テクニックを学ぶことができます。初心者も対象となっていますが多機能を使用するため、ZBrushに慣れてきてからチャレンジするのがおすすめです。
作って覚える! ZBrushフィギュア制作チュートリアル -はじめてから塗装まで-
作って覚えるシリーズ第3弾。ZBrush 2022対応。
初心者向けにフィギュア制作の工程が解説されています。1弾とチャプターの大きな構成は同じですが、こちらは自宅での3Dプリントを想定しているため分割、出力周りの情報が増量。ワークフローや作成パーツも1弾と異なります。ZSphereの機能周り等1弾から省略された解説がある一方、MicropolyやDynamics等比較的新しい機能を使ったフローも学べます。
Maya関連アイテム
動画で学ぶならUdemyがおすすめ!
Maya必須モデリング習得コース Maya Required Modeling Acquisition Course
Maya必須カメラ&ライト習得コースMaya Required Camera & Light Acquisition
Maya必須シェーディング&レンダリング習得コースMaya Required Shading & Rendering
書籍
アニメーション周りの書籍でもMayaが使われていることがあります。
アニメーション
モデリング
素体、髪の毛、衣装、アクセサリ制作のポイントを網羅。完成モデルデータ付きなのが嬉しいというかスゴイ。
基礎
伊藤電脳塾を書籍化したというこの本。ベーシックスというだけあって、基礎的な操作方法が網羅されており、Google検索で探しまわる手間を大分省いてくれます。
初心者もわかりやすく細かに解説されているので操作に迷うことはありません。
お手元に一冊どうぞ
リギング周り
■マヤ道
リグの実践的なノウハウを学ぶ前によみたい根本的なMayaの仕組みを理解することを目的とした本です。
初心者が躓きやすいポイントの解説もあります。Mayaユーザーなら1冊は持っておきたい良書です。何よりマンガで解説されているので、スッと入ってきやすい。
主人公(新人モデラー)の上司のつぶやきとして、セットアップ前のオブジェクトの不備についても触れられています。
■Mayaリギング 改訂版
実践的なリグの組み方を基本的なところからキャラリグまで学べる書籍です。
0ベースからリグを組み立てる工程をサンプルデータと共に解説しています。
リグを作成する際の具体的なルールやリグにおけるデフォーマーの使い方、ノードのつなぎ方、ドリブンキーの使用etc、実制作を通して丁寧に解説されています。
■『アニメーターズ・サバイバルキット』はアニメーターなら持っておきたい一冊 ■ポーズ作りに 関連記事レビューアニメーション関連書籍
体の可動域や体格による違いなどの解説もあるので、知識として一読しておきたい一冊
■廃盤になってしまったようなので高額な転売に注意
■アニメーションには直接関係ありませんが、画作りに一読しておきたい一冊
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書籍