【Maya】1ビューに複数アングル!FCM MultiViewを試してみた記録

1ビューポート内に複数のビューを表示しつつアニメーションが出来るFCM MultiViewのご紹介です。

 

マルチで表示されるビューは角度やサイズ、配置といったレイアウトを自由に変更可能なため、任意のアングルを同時に確認しながらアニメーションが出来ます。

  • インストール方法は?
  • 使い方は?

という方に向けて。

 

この記事では

FCM MultiViewのインストール方法

FCM MultiViewの各設定

FCM MultiViewを実際試したみた感想

をまとめています。

 

この記事がおすすめな人
  • アニメーター
  • モデラー/リガー
 検証に使用したバージョンはMaya2020。FCM MultiViewv1.1

 

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FCM MultiView

モデリングなどメッシュ編集がリアルタイムで反映されるわけではありませんのでご注意ください。(※Updateボタンで都度更新は可能

 

ベースのレイアウトは用意されていますが、色やカスタムパラメータを含む独自のレイアウトを作成して保存することもできます

購入

Gumroadから購入できます。

一番左のFCM MultiViewです。

対応バージョン・注意点

  • Maya2018以上で動作します
  • Maya 2022ユーザーの場合:
    • 現時点では、AOグラウンドはサポートされていません
    • ビューポートの不具合を修正するには、レンダリングエンジンをDirectX11に変更します
  • MultiViewは基本すべてのライティングを無視します。
    ディレクショナルライトは、その性質上、マルチビューにも影響します
  • MultiViewは巨大な平面上では正しく動作しません。
    メッシュが中心から400ユニット離れている場合、自動的に選択されないようになっています。
    ※この値はコードを編集することで変更できるようです。公式ドキュメントのExtra informationをご確認ください参考FCM MultiView Documentation

ライセンス


今回私が購入したのはSingle Standard License($10)。

フォルダ内のドキュメントを確認した所、こちら非商用ライセンスだそうなので、個人制作用です。お仕事で使用される場合はそれ以外のライセンスを購入ください。使用したい数に応じて購入するライセンスを選びます。

 

購入後DLすると中身はこんな感じ

FCM MultiViewのインストール

購入したファイルの中に入っているインストールについてのテキスト(How to install.txt)を参照。

  1. MV_Icon.pngファイルを以下のフォルダにおいて下さい
    C:\Users\(ユーザー名)\Documents\maya\(バージョン)\prefs\icons
  2. FCM_MultiView.pyファイルを以下のフォルダにおいて下さい
    C:\Users\(ユーザー)\Documents\maya\(バージョン)\scripts
  3. FCM_MultiView_Drag_and_Drop_Install.melをMayaのビューポートにドラッグ&ドロップします。
    ■カスタムシェルフにアイコンが登場しました
  4. インストール 完了です。Maya を再起動する必要はありません。
    アイコンを押すとメニューが表示されます。

FCM MultiViewの使い方

  1. マルチビューしたいメッシュを選択するか、何も選択せずにCreate MultiViewを押します
  2. 後はLayoutを変更するかOrthographic/Perspectiveを選んで好きな配置にします
  3. 必要に応じてプレイブラストを実行します

FCM MultiViewの各設定

moco
ブログにまとめる便宜上、勝手メインビューマルチビューとで呼称を分けさせてもらいました。ドキュメント内ではメインビューの表記は無いのでご注意下さい

 

参考

FCM MultiView Documentation

Create MultiView

マルチビューシステム(MV)を生成します。

選択されたものを処理する方法が2つあります。

  • 何かが選択されている場合:選択されているものだけをもとにMVを作成します
  • 何も選択されていない場合:自動的にすべての表示メッシュを選択、MVを作成します

このツールは、例えばピッカーのMVを作成しないように、中心から離れすぎたメッシュを無視します。このような場合、確認のダイアログウィンドウが表示されます。

moco
選択するのはコントローラーではなくメッシュ。MVを適用したいオブジェクトを選択します
アウトライナを開くFCM MultiView専用のグループが複製されているのがわかります

Update

マルチビューシステムを更新します。

現在のビューの状態(レイアウト、BGカラー、AOグラウンドなどはそのまま)で更新します。
新しいオブジェクトを追加したい場合に便利です。

 

選択されたものを処理する方法が2つあります。

  • 何かが選択されている場合:選択されているものだけをもとにMVを作成します
  • 何も選択されていない場合:自動的にすべての表示メッシュを選択、MVを作成します

Layouts

MVのレイアウトを選びます。

Layout1~4Orthographic/Perspectiveで若干表示されるものが変わります。

Layout1~4

通常の操作可能なメインビューメインビューの動きが反映されるマルチビューが表示されます。

 

これらのレイアウトはアニメーションにお勧めです。
リグをビューに含むことも出来ます。

マルチビューの専用のコントローラーを使えば、サイズもレイアウトも自由自在に変更できます。

■ポイントをまとめるとこんな感じ

 カスタムレイアウトを元のレイアウトに戻したい場合、一旦他のLyoutを選択し、戻ることで元に戻して復元することができます。
カスタムレイアウトを保存することも可能です(後述)

Orthographic/Perspective

マルチビューのみがレイアウトされます。

これらのレイアウトは、プレゼンテーション用に推奨されています。
リグは含まれておりません。

Sliders

Mesh Scaleスライダー

マルチビューのメッシュのサイズを変更します。

Ctrl Scaleスライダー

マルチビューのコントローラーのサイズを変更します。

Vis Ctrlsチェックボックス

マルチビューのコントローラーの表示/非表示を切り替えます。

BG Color

背景色の変更を行います。Custom BG Colorで好きな色が選べます。Deleteで削除。

背景のアセットがある場合、特にこのBGカラーが反映されるわけではありません

AO Ground

透明な平面を作成し、ビューポートのアンビエントオクルージョンを有効にして、地面との接地を表示します。

Radio

透明な平面のサイズを変更します。

Delete All MultiView

マルチビューを削除します

カスタムレイアウトの保存と読み込み

カスタムレイアウトの保存と読み込みの手順は以下

  1. 保存したいレイアウトに調整
  2. File>Save Layout to shelfを押します
  3. シェルフに設定が登録されます
  4. 新規でモデルを読み込んでFCM MultiViewを起動し、シェルフに登録された設定をクリックすると保存した設定が反映されます

 

どういうこっちゃ??とよくわからない場合、公式ドキュメントでFCM MultiViewの設定保存から別モデル呼出、FCM MultiViewの設定読み込みまでのGifアニメーションが掲載されているのでそちらをご確認ください

 

参考公式ドキュメント

FCM MultiView Documentation

Save Layout to shelf

現在の設定をすべて保存し、シェルフに登録します。

 

これには以下が含まれます。
レイアウト、スライダー、BGカラー、AOグラウンド、Vis Ctrls、ターンテーブル、オリジナルのメッシュ選択情報、カメラのニアクリップの情報を保存できます。

シェルフは編集可能

シェルフボタンを編集して、任意の値を変更することができます。
例えば 元の選択範囲から特定のメッシュを削除する、BGの色を変更する、スライダーを変更する等。

 

Bonus Tools

Turntable

タイムレンジ(タイムスライダー)の長さに応じてターンテーブルの速度が変わります。

  • タイムレンジが短い場合は、ターンテーブルが速くなる
  • タイムレンジが長い場合は、ターンテーブルの動きが遅くなる

MV内でカメラを動かし続けても、常にワールド中心から回転します。

Create

MV カメラの親グループに時間範囲の長さに応じたターンテーブルを作成します。

Create

キーを削除し、カメラを元の状態に戻す

Viewport HD

ビューポート2.0をアクティブにし、ディスプレイテクスチャ、アンチエイリアシング、アンビエントオクルージョンをONにします。

Unlock all visible meshes

すべての可視メッシュを選択可能にする

moco
いまいちなんの効果かよくわかりませんでした

実際にためしてみて

  • 任意のアングルを保存しておけるので、モデラー、リガーには有効
    ただしモデリングなどメッシュ編集がリアルタイムで反映されるわけではないのでご注意下さい。様々なアングルでの形状確認・ウェイトの変形具合の確認といった使い方が想定されます。
  • インゲームモーション等、ワールド軸の中心付近で行うアニメーションには非常に有効。大きく移動するアニメーションにはあまり向かない

このツールの特性がワールドの中心(又は選択したオブジェクトを中心)にマルチビューを作成しているため、ビューを作成した位置から極端に離れすぎているとフレームアウトします。

 

■作成した位置から離した例
※再びメッシュを選択してUpdateを押せばフレームアウトは解消されます。

アニメーションでのショットワークの場合、追従を期待するのではなく、特定フレームのポージングの確認用と思えば非常に有効だと考えます。

 

他にも、広大な範囲を何も選択せずにマルチビューを作成しようとした場合にはこのような注意が出てきます。

 

Some meshes are too far from the center of the world If you want to include them, please select all the meshes manually

一部のメッシュはワールドの中心から離れすぎています。それらを含めたい場合は、すべてのメッシュを手動で選択してください。

シーン全体ではなく、アセット単体の表示に使った方がよさそうです。

アニメーションをつけてみて

1ビューを広く使えるのはとても良い

ポージング確認の為にグルグル回す手間がかなり省けました。たまに表示がおかしくなる時があるので表示オブジェクトの選択セットを作成して、すぐにアップデートできるようにしておいた方がよさそうです

 

これらを踏まえ、購入の検討にお役立ていただければ幸いです

Mayaおすすめの書籍

基礎

伊藤電脳塾を書籍化したというこの本。ベーシックスというだけあって、基礎的な操作方法が網羅されており、Google検索で探しまわる手間を大分省いてくれます。

初心者もわかりやすく細かに解説されているので操作に迷うことはありません。

お手元に一冊どうぞ



リギング周り

 


 

■マヤ道

リグの実践的なノウハウを学ぶ前によみたい根本的なMayaの仕組みを理解することを目的とした本です。

初心者が躓きやすいポイントの解説もあります。Mayaユーザーなら1冊は持っておきたい良書です。何よりマンガで解説されているので、スッと入ってきやすい。

主人公(新人モデラー)の上司のつぶやきとして、セットアップ前のオブジェクトの不備についても触れられています。



■Mayaリギング 改訂版

実践的なリグの組み方を基本的なところからキャラリグまで学べる書籍です。

 

0ベースからリグを組み立てる工程をサンプルデータと共に解説しています。

リグを作成する際の具体的なルールやリグにおけるデフォーマーの使い方、ノードのつなぎ方、ドリブンキーの使用etc、実制作を通して丁寧に解説されています。

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