『ANIMATION MASTERCLASS ~記憶に残るパフォーマンスをつくる~』受講記録1

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2025年7月に行われたCGWORLD企画「ANIMATION MASTER CLASS ピクサーのアーティストから学ぶアニメーションの極意」の内、『【7/12(土)-13(日)】"記憶に残るパフォーマンスをつくる"コース』の受講記録です。学習メモ1。講義前/後の雑談&質疑応答タイムメモ。

 

9:00~17:00(ちょっとオーバーして17:30頃)の1日かけての講義+実演デモのとても濃厚な2日間を過ごすことが出来ました。
アニメーションを学ぶ人は一度は聴いておきたい講義です。

 

この記事では

『ANIMATION MASTER CLASS』の概要

『記憶に残るパフォーマンスをつくる』での学び

をまとめています。

 

2日かけてあまりのボリュームなため、小出し細かくまとめて行こうかと思います。

 講座を元に個人的に整理、解釈も織り交ぜているので、そのままの受講内容ではありません
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ANIMATION MASTER CLASS ピクサーのアーティストから学ぶアニメーションの極意

Pixarのアーティストを育てる
レジェンドアニメーターによるスキルアップイベント

米アニメーション業界のトッププロが指導する「the Animation Collaborative」のセミナーが、ついに日本で開催されます。ピクサーやディズニーなどで活躍する現役アーティストから、キャラクターアニメーションや演技、ストーリーテリングの本質を直接学べる貴重な機会です。国内ではなかなか得られない実践的かつ濃密な講義を通じて、あなたの作品力と表現力を一段階高めましょう。プロ志向のアニメーター、学生、業界関係者必見の内容です。

ANIMATION MASTER CLASSより

ピクサーやディズニーで活躍するレジェンドアニメーターMichal Makarewicz 氏(マイカル・マカレヴィッチ)氏の講義を直接受けられる貴重な機会として、プロのアニメーターや学生、業界関係者が集っていたイベント。通訳はRussell Goodall (ラッセル・グドール)氏。

日程

全3種、4日間のうち、最後の2日間を参加することにしました。

引用元:https://cgworld.jp/article/pixaranimation-master-class710-13.html

 

平日は育児があるので参加難しく、休日開催はとてもありがたかったです。

    • 7.10 THU 18:30-21:30
      レイヤードワークフロー&マスタースプライン
    • 7.11 FRI 18:30-21:30
      ポリッシュ& フェイシャルアニメーション
    • 7.12 SAT 09:00-17:00/7.13 SUN 09:00-17:00
      記憶に残るパフォーマンスをつくる

     

    とはいえ、丸1日×2日と子育てCG屋としては中々勇気がいる日程でしたが、夫をはじめとした家族の協力あって実現しました。大感謝。

    関連記事子育てCG屋が学ぶ時には家族の理解と協力が必須

    Michal Makarewicz氏

    マイカルは、2003年の初頭からピクサー・アニメーション・スタジオに在籍し、12本の長編映画、7本の短編映画に参加しました。ピクサーがはじめて制作した30分のTV作品「トイ・ストーリー・オブ・テラー!」、「カールじいさんの空飛ぶ家」のスピンオフ「ダグの特別な1日」ではスーパーバイジング・アニメーターを務めました。「カーズ2」と「ファインディング・ドリー」では、ディレクティング・アニメーターを務めました。「レミーのおいしいレストラン」でアニー賞(国際アニメーションフィルム協会)の最優秀キャラクターアニメーション賞(映画部門)を受賞、「インクレディブル・ファミリー」のヘレン・パーのアニメーションによって視覚効果協会 (VES)より、最優秀キャラクター・アニメーション賞にノミネートされました。

    AnimationMasterClassより

    海外でもセミナー開催

    Russell Goodall氏

    同時通訳ということで、TVでよく見るようなお堅い通訳かと思いきや、ウィットに富んだトークで非常に聴きやすい講義でした。ちょいちょい挟んでくるラッセル氏のコメントも面白い。

    ■ラジオもされている方でした。どーりで

    Bonus Talk:講義前/後の雑談&質疑応答タイム

    8時半から受付〜9時開始と言うスケジュールであったものの、開始10分前ほどからおまけで質問を受け付けてくれるという早く来た人だけが聞けた質疑応答からの雑談タイム。

    また講義後の質問タイムでのやり取りの記録。

     

    1日目、2日目両日のメモをまとめています。

    moco

    英語しゃべれる受講者の方々は積極的に話しかけておりました。
    コミュニケーション出来るの強い

    監督目線

    • PIXERの社風もあるが、監督と直接コミュニケーションをとることある。
    • よりよい判断をするために自分が担当しているカットだけではなく作品全体を俯瞰的に見る。
    • 若手は自分のカットばかり見てしまいがち、こだわりがち。大きい所から見て小さい所を見るように。次のカットとのつながりも考えてほしい。
    • アニメーターはアニメーションを作る以上にフィルムメーカーであれ

    moco

    PIXERの裏話。
    朝食シリアルはタダで食べれるそう(笑)

    Q.リファレンス撮影時のおすすめの環境や機材は?

    • リファレンスを撮影する時はそのキャラが持っているアイテム、服装、小物など極力用意する
    • リファレンス撮影専用の部屋は三面鏡になっていて、あらゆる角度から見れるようになっている

    Q.リファレンス撮影時に行けない動物のリファレンスはどうしているか。おすすめサイトを教えてほしい

    • 特にこれと言ったおすすめサイトは無い。youtubeで「動物名 動作」検索すると沢山出てくる

    その他、映画で印象的なショットを覚えておく

    Q.リファレンスの撮り直しでぎこちなくなる場合

    • 動詞(走る等)は変えずにテーマを変えて撮影してみる。
    • 他の人にやってもらうと新たな発見があるかも

    Q.環境が大きく影響する時のリファレンス(宇宙や嵐にもまれる等)

    • 想像に任せるしかない
    • 近い動きを分析してリファレンスに(宇宙飛行士の動きや、嵐の中の舟の動き等)

    Q.アニメーション付けた後の回転順序変更はどうしてる?

    • 基本触らない。
    • ジンバル対応のリグがある場合がある。
    • アニメーション触る前にリグリームに言う。

    関連記事アニメーション維持したままローテートオーダー変更できるスクリプトもありますよね

    Q.specific(具体的に)がしっくりこない時

    • 複雑になってしまったら、一旦シンプルにしてみる
    • 尺が短い場合は動きをシンプルに

    Q.カットシーンは腰からやるなどのセオリーはあるか

    • カットの中で一番大きな動き(コアとなる動き)から作る。状況によって変わる

    moco

    講座内で行われたデモンストレーションでは「会話シーン」。
    頭→胴体へとアニメーションが作成されていました。

     

    Q.キャラが複数いる時は?一番動くキャラか?

    • シーンを引っぱって行くキャラ(ドライバーから)

    Q.最終的に(グラフエディタの)変化のない箇所(HOLD)は残っているのか

    • ない。少しでも変化をつけていく

    Q.日本の「かわいい仕草」がワンパターンになりがち

    • Gifで色々なバリエーションを見てインスピレーションを得る

    moco

    Xにもありますね

    Q.監督(やクライアント)に見せるアニメーションの方向性は複数出すか、1本に絞るか

    • 監督に見せるのは1本。
    • 迷っている時は仲間同士でレビューし合ったり、相談する

    Q.駆け出しアニメーターへのアドバイス

    • 謙虚に
    • ハングリーに学ぶ姿勢
    • 他者を助けよ
    • 絵でモノを言え

    セミナー前(後)にも学びはいっぱい

    受付開始前から列を成すほど熱心な受講者の方々も多く、積極的に質問がなされていました。

    自分と業界や環境が違う人視点の質問は、それだけでとても学びが多かったように思えます。

    こういうセミナーに参加する前には色々と質問したいことをまとめておくとよいかもしれませんね。

     

    次回から本編をまとめて行きたいと思います(いつになるかな…

    アニメーション関連書籍

    ■『アニメーターズ・サバイバルキット』はアニメーターなら持っておきたい一冊

    ■ポーズ作りに
    体の可動域や体格による違いなどの解説もあるので、知識として一読しておきたい一冊

    ■Morie.Ink著

    関連記事レビュー


    ■廃盤になってしまったようなので高額な転売に注意

    ■アニメーションには直接関係ありませんが、画作りに一読しておきたい一冊

     

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