FiberMesh(ファイバーメッシュ)の基本的なワークフローを調べてみました。
FiberMesh®は特殊なメッシュ生成ツールです。実際のジオメトリをその場で作成し、それを新しいSubToolとして既存のモデルに追加することができます。
どうやって使うの?設定は?
形の整え方は?
とわからないことだらけですよね
この記事では
fa-check-circle-oFiberMeshのワークフローと特徴
についてまとめています。
関連情報FiberMeshの各設定については別途まとめています
参考
コンテンツ
FiberMeshとは
FiberMesh®はメッシュ生成ツールの一つで
FiberMeshサブパレット内の設定に応じて、繊維、髪の毛、毛皮、さらには植生など全く異なる形状を生成出来ます。
ファイバー自体ジオメトリのため、ZBrushのスカルプトやポリペイント使用することも可能です。
FiberMesh専用のブラシ「Groomブラシ」も用意されています。
FiberMeshの特徴
FiberMeshの特徴として
- FiberMeshはサーフェス上に生成されます。(何も無いところから生成は出来ない)
- FiberMeshのカラーはソースモデルのサーフェスのカラーを反映させます。
- FiberMeshはPolyPaint情報のみを使用できます。(テクスチャカラーの使用不可。テクスチャを使用したい場合は一旦PolyPaintに使用する必要がある)
- FiberMeshはAcceptで確定・SubTool化するまではブラシによる編集は不可
FiberMeshのワークフロー
基本的には
- モデルを用意して生成したい箇所をマスキング(全体ならマスキング不要)
- Tool>FiberMesh>PreviewでFiberMeshをプレビュー
- FiberMesh>Modifiersで量や生え方調整
- FiberMesh>AcceptでSubTool化
- Groomブラシでスタイリングする
- UV・テクスチャは必要に応じて後付け
という流れです。
FiberMeshとPolyPaint
- モデルをPolyPaintします。
- PolyPaintが表示されるようにColorizeをON。FiberMesh>PreviewをON。
- FiberMesh> Modifiersで、TColor(Tip Color)スライダを0に、BColor(Base Color)スライダを1に設定します。これで、FiberMeshはPolyPaintカラーになります。
- Base Colorセレクタの色([BColor]スライダの左側のアイコン)がFiberMeshの色に影響を与える可能性があるため、これを白か黒に設定します。ゼロより大きいBColor設定は、多色のpolypaintカラーを示すはずです。
FiberMeshとマスキング
マスキングをした箇所にFiberMeshは生成されます。
マスクの強度はそのままFiberの密度と長さに影響します。
- マスクの強度が低いとFiberは短く密度は低くなります。
- 完全にマスキングした箇所はTool>Fiberで定義された設定が完璧に反映されます。
良い結果を得るためには何度かに分けてFiberを生成することをおススメします。一度にすべてのFiberを生成しようとする場合よりも、より制御しやすいです
FiberMeshとプレビューとBPRレンダリング
サーフェスのPolyPaintとマスクを定義して、Fiberの設定が出来たらPreviewを押します。
編集不可なFiberがプレビューとして表示されます。
シェーディング付きでFiberを確認したい場合は、右上のBPRボタン(又はSHIFT+R)を推します。コレによりFiberMeshがレンダリングされ、スカルプトとスタイリングの段階に進む前段階を確認することが出来ます。
AcceptでSubTool生成
レンダリング結果に満足したらAcceptボタンを押してFiberMeshを新しいSunToolをして生成します。
Groomブラシでスタイリング
Acceptを押し、SubToolにFiberが生成されたらスタイリングの調整が可能になります。ZBrushにはFiberMesh彫刻専用のGroomブラシがあります。
これらにより、FiberMeshをあなたが望むフォームとアスペクトにスタイルすることができます。従来のスカルプト用ブラシも使用できますが、特にFiber用に設計されたものではないため、Fiberの形状に大きな影響を与えたり、変形結果が激しくなる可能性があります。
元の形状を保持しておくためにはMorphTargetを使用することをおすすめします。
関連情報FiberMesh用ブラシGroomブラシの特徴についてはこちら
FiberMeshのUVs
FiberMeshにUVsを生成することは可能です。ここのFiberに同じUVマップが割り当てられるため、全てにテクスチャを適用出来ます。
UV生成には大量のメモリを消費するため、この機能は自動的には実行されません。
FiberMeshにUVを作成、テクスチャを適用する手順
-
- Fiberを作成します。上記、メモリ上の理由からMax Fiberの設定を低くして使用します。
- デフォルトでは、Previewモードで表示されますが、テクスチャをプレビューするためにこのモードはおすすめ出来ません。
- Acceptを押しFiberMeshを作成、SubToolでFiberMeshを選択します。
- Tool >UV Mapサブパレットへ行き、FiverUVをクリックして、マッピングを生成します。
これで自動的にUVはper fiber になります。これは全てのFiberが同じUVを共有されていることを意味します。FiberUVはFiberMeshの生成されたSubToolを選択していないと有効にはなりません。FiberMeshを選択しているにも関わらずボタンが有効にならない場合は、Polymesh3Dに変換してしまった可能性があります。 - Tool >Texture Mapサブパレットへ行き、テクスチャを選択します。
透明にするために真っ黒なテクスチャを使用することが出来ます。Fiberは透明情報に対応してレンダリングされますが、影は透明にはならないので注意して下してください - 無事に適用出来ました。わかりにくかったのでFiberを太くしてみました
- Fiberを作成します。上記、メモリ上の理由からMax Fiberの設定を低くして使用します。
FiberMeshはAcceptしてからが本番
前知識もなく適当に触ってスタイリングできないーーーーー!!と喘いでいたんですが、Acceptしてからだったんですね。
プレビュー=Acceptした結果にならないんですが、この辺も設定をいじれば何とかなるものなのでしょうか?
次回はFiberの設定やGroomブラシについてまとめたいと思います。
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