【BlenderFes】『MV監督が考えるフォトリアルCG活用術』受講記録

2024年3月に行われたCGWORLD企画、Blenderユーザーのための技術交流イベント『Blender Fes』のセッションの一つ『MV監督が考えるフォトリアルCG活用術 ~爆裂カーチェイスからフルCGインサートの極意~』の受講記録です。学習メモ。

 

登壇者はmino(NANON CREATIVE氏(@nanonoff

MC 涌井嶺氏(@Ray_T6L)。

 講座を元に個人的に整理、解釈も織り交ぜているので、そのままの受講内容ではありません
スポンサーリンク

セッションコンセプト

MVを中心に様々な映像作品のVFXやCGを製作する、注目のクリエイティブチームNANON CREATIVEより、VFX/CGアーティスト、ディレクターが登場。過去に手がけてきたMVを振り返りながら、飽きのこないMVを作り上げるための演出技法を涌井嶺氏とともに掘り下げます。

MV監督が考えるフォトリアルCG活用術 ~爆裂カーチェイスからフルCGインサートの極意~@Blender Fes

mino(NANON CREATIVE

VFX/CGアーティスト、ディレクター

MVを中心に様々な映像作品のVFXやCGを製作。普段は実写合成がメイン。

■代表作(の一部)

MV制作

  • 期間がコンスタントなものが多い
  • アセットを活用する
  • 1本のMVを作成するのに(規模にもよるが)おおよそ3.4人で作成

Q&A

涌井氏と組んで仕事をされていることもため、ポンポンポンポンやり取りがなされていました。

今回は作品を元に元にしたQ&A。一部涌井氏も制作参加されたそう。

moco

涌井氏が初めてmino氏を知ったのがNOISEMAKER のMVだったそう。

水曜日のカンパネラ 『赤ずきん』

最後の実写合成部分

Q.アセットを良く見せるためにやっていることは?

A.マテリアルをとにかく詰める

  • アセット毎ではなくプロジェクト度に作成している。

Q.コンポジットは?

A.AfterEffects

マキシマム ザ ホルモン『恋のアメリカ』

CG.VFX

Q.乗ってる車もCG?

A.乗ってる車は実写

  • 反射の光を乗せたりしている。同じ形のモデルを用意して対応。

moco

馴染みすぎていて、全部CGかと思うほど

Q.背景の街もアセット?

A.アセット

femme fatale 『step into』

Q.チームの作業分担は?

A.モデリングやレンダリング前までのシーン構成までをやってもらって、最後の詰め(レンダリング〜コンポジット)は自分。

爆裂カーチェイス

mino氏はカーチェイスを得意としている。基本車好き。

  • 2.3日程度で作成
  • 恐竜はアニメーション付きアセット。頭の動きだけ追加
  • 引きで見ると結構ゆっくり速度。手振れの力は偉大
  • 手前の植物はモデル、遠方のモデルは板ポリなどクオリティ配分している
  • 車のハイライトのボリュームは

 

Q.車モデルはアセット?

A.アドオンのCar Transportation@BlenderMarket

関連記事Traffiq Libraryみたいですね

Q.カメラワークは?

A.基本のカメラを作成した後にアドオンのVirtuCameraやBlenderのノイズ

Blenderのノイズは回転のXYZ軸と位置のZ軸のみノイズを適用している。

参考

VirtuCamera for Blender Addon - iOSデバイスをバーチャル@3D人

Q.カメラワークで迫力を出すコツは?

A.カーチェイスを作る際に絶対気を付けていることとして、カメラが車より早くならない。

車がカメラを追い抜くのはOK。カメラが車を追い抜くことはさせない。

Q.カメラリグは組む?

A.カメラリグはあまり組まない。

シンプルで修正しやすいのが大事。

逆再生のカーチェイス

  • 逆再生でカーチェイスを作った(逆再生ではない)
  • レンダリングはCycles
  • 基本1F、1分以内には納めるようにしている

フルCGのインサート

  • 実写の撮影は1日
  • 風船で浮く車はCG(背景はストックフォト1枚)、似たようなHDRI素材を使用
  • 冒頭のワンコのおもちゃ(数個を除く)はCG
  • 実写(MV)の雰囲気にしっかり寄せているので、違和感のないインサートカットになっている
  • 風船の紐は実は3本しかない
  • メトロノームが置いてあるカットは、「メトロノームが置いてある」以外の世界観の設定は後付け。
    →バミテープやちょっとめくれ上がった床材の境界などちょっとしたリアルで実写感を出している。
    →普段から周囲を観察している(建物と地面のつなぎ目はどうなっているんだろうなど)
  • 黄色い車がドリフトしてくるカットにほんのり手振れを入れている
  • メトロノームがカチッとなる際に、下のネジがゆれる応されているMV
  • 街中の巨大ワンコ風船のCG。背景はストックフォト又はストックムービー
    →風船への映り込みは、疑似モデルを作成して作成

    moco

    アリティの追求に細かな所まで対

    Q.事前に絵を決めていたか?

    A.何となくは決めつつも、(撮影後の)アドリブが多かった

    Q.MINOさんのようなMVを作りたい人に向けて何か一言

    A.頑張ってください。

    • 仕事は高校に入ってからぐらいから(※現在21歳)。
    • スタートはモーショングラフィックス、実写は初めやっていなかった

    MVへの並々ならぬこだわりが垣間見えたセミナーでした

    MC の涌井氏が「とにかく早い」と絶賛させていたMINO氏。

    そのアイディア性はもちろんのこと、制作の取捨選択、ストックフォトを活かしつつ作成されるなど、とても効率的に作業をされているんだな、と感じました。

     

    それにしてもお若い!

    高校生から始められたMV制作から現在に至るまでの変遷についても是非とも伺いたいと感じるセッションでもありました。

     

    mino氏のアカウントでは@nanonoff、日々実績のツイートがアップされています。
    MVに限らず様々なお仕事をされているのですね。要注目です!

    Blender関連アイテム&書籍

    関連記事動画で学びたいならこちら

    書籍


    Twitterでフォローしよう

    おすすめの記事