ZBrush2020で新規に搭載されたUndo履歴から別のモデル(又は同一モデル)にスカルプトやペイント情報を手動でほぼ完全に投影できるHistoryRecallブラシの使い方をご紹介します。
トポロジーが異なるモデルにも適用可能で、SubTool > Projectとは異なり、HistoryRecallブラシでペイントした箇所は一定の条件の下、ほぼ同じディテールにすることができます。
この記事では
fa-check-circle-oHistory Recallブラシの概要
fa-check-circle-oHistory Recallブラシの使い方
fa-check-circle-o参考動画
をまとめています。
参考
関連記事同じくZBrush2020で追加されたブラシ
コンテンツ
HistoryRecallブラシとは
Undo Historyタイムラインを使用して、モデルにスカルプトされたディテールをキャプチャし、ブラシストロークを使用してそれらのディテールを全く別のモデルに投影することができるブラシです。
- 同一モデル
- 別のSubTool
- 別のプロジェクトのTool
からも投影できるブラシです
詳細はAskZBrushで確認できます
HistoryRecallブラシの使い方1:別モデルへの投影
用意したモデルは以下
右は左のモデルを複製し、ディテールをつぶしてZRemesher等でリメッシュも行いました。
- コピー元とコピー先のモデルの両方を同じ3D空間上に近接して配置します。
あくまで位置情報から再現するため、極端に異なる配置やメッシュの場合、投影が上手くなされません。 - スカルプトされたモデルのSubToolを選択し、HistoryRecallブラシを選択します
- Undo History Timelineからコピーしたいディテールを持つ履歴(オレンジ色のタグ)をCTRLを押しながらクリックします。
ちょっと白っぽくなりますね。 - コピー先のSubToolを選択し、ペイントしていきます。
みるみるうちに元モデルと同じディテール、フォームが再現されます
HistoryRecallブラシの使い方2:同一モデルへの投影
- ディテールを彫り込んだモデルを用意します。
適当ですが彫り込んだモデルということにしておいてください - ZRemesherでローポリ化
関連記事ZRemesher - マスキングして一部にSdiv、ディテールの投影に耐えられるメッシュを用意します
- Undo History Timelineからコピーしたいディテールを持つ履歴(オレンジ色のハッシュタグ)をCTRLを押しながらクリックします。
- 最新の状態に戻って投影したい箇所をストローク
- 履歴からディテールを投影できました
注意点
CTRL+クリック後の誤クリックに注意
Undo履歴にマーキング(CTRL+クリック)した後、必ず最新の元の履歴位置に戻りましょう。
マーキングしてそのままメッシュを触ったら最後、投影したかったはずの情報が消去されてしまいます。
当然戻れません
極端な形状違いは再現不可
目や鼻はほぼ再現できましたが、耳など複雑に入り組んだ箇所の再現はできませんでした。
あくまで近しい形状のディテール転写機能だと思っておいた方が良いかもしれませんね。
再現のディテールはメッシュに依存する
この機能は既存のメッシュにディテールを投影するだけです。
そのためコピー先のメッシュはこの機能を使用しても増えることはありません。
■コピー先がローポリだとガタガタです
そのため、コピー先のメッシュが十分でない場合は、それだけ再現されるディテールも甘くなりますのでご注意下さい。
公式動画:ZBrush 2020 -HistoryRecall Brush
日本語版も出ていました
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