【ZBrush】ZModeler(Zモデラー)を使ってリトポロジーする方法【Edge Extrude】

Zmodelerを使って手動でトポロジーを再構成するリトポロジー(以下:リトポ)をする方法のご紹介です。

 

ZBrush2021.1.1で追加されたZmodelerのEdge Extrude(エッジの押し出し)を利用して、トポロジーを再構成するリトポロジーを行うことが出来るようになりました。

 

この記事では

ZModelerのリトポする方法

リトポの時おすすめのZModelerの設定

参考動画及びサイト

をまとめています。

 

この記事がおすすめな人
  • ZBrushでリトポロジーをしたい人
 検証バージョンはZBrush2021.6。ZBrush2021.1.1以降のバージョンで有効な方法です

 

参考

Single-sided Meshes| ZBrush Docs - Pixologic

 

関連記事ZModelerの基本操作はこちら

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ZBrushでリトポロジーをするには

これまででもZBrushでリトポをするにはいくつかの方法がありました。

例えば

  1. ZRemesherを使って、機械的にメッシュを再構成する
  2. ZSphereを使って手動でリトポロジーをする
  3. Topologyブラシを使用する
  4. シンプルなメッシュを用意して、元のメッシュにProject(投影)させる

etc。

 

サクッとメッシュを整えたいという場合にはZRemesherで自動で行うでもよいのですが、例えば他のソフトに持って行ってリグを仕込みたい、アニメーションをすることを考えたトポロジーにしたい、意図したトポロジーの流れにしたいという場合には手動でのリトポが推奨されます。

 

関連記事こちらの書籍ではZSphereを使ってのリトポロジー方法が解説されています

Topologyブラシ

 

手動でリトポをするにはお世辞にも使いやすいとはいいがたいリトポロジー手法でしたが、今回のZModelerにEdge Extrude機能が追加されたことで飛躍的に操作しやすいリトポ手法が確立されました。

ZModelerを使ってリトポロジーをする方法

ZModelerを使ってリトポロジーをする手順は至って簡単。

  1. 板ポリを用意する
  2. ZModelerでエッジを押し出していく
  3. リトポを確認しやすくするための方法

実際にやっていきます。

1.板ポリを用意する

手法は問いません。リトポしたいオブジェクトとは別のSubTool内に

  • Plane3Dを用意する
  • Qmeshを使用する
  • Gizmo3DのPolyPlaneを使用する

お好きな手法でPlaneをご用意ください。私はPolyMesh3D starをAppendしてGizmo3DのPolyPlaneで用意しました。

2.ZModelerでエッジを押し出していく

左右対称のモデルであればSymmetryONにしてエッジを伸ばしていきます。リトポ時にはエッジと頂点の編集のみを行っていくため以下のような設定がおすすめです

おすすめのZmodeler設定

  • POINT ACTION:Move MODIFIERS:Snap To Surface
  • EDGE ACTION:Exturde MODIFIERS:Snap To Surface
  • POLYGON ACTION:Do Nothing
■ポイントアクション

■エッジアクション

■ポリゴンアクション

 リトポ用のブラシを保存しよう

Brush>SaveAsでブラシを保存すると、次回起動時に上記リトポ用の設定済みのブラシが追加されています

押し出し中の操作(ALTとCTRL)

■押し出し中にALTをタップすると単一エッジ/エッジループを切り替えることが出来ます

■押し出し中にCTRLを押した上でドラッグすると、エッジが等間隔で追加

押し出しの範囲指定(一時的なポリグループ)

Temporary Polygroup(ALTドラッグで白くするアレ)を設定するとエッジの押し出し範囲を設定することが可能です

関連記事Temporary Polygroupの操作のあれこれ

 

moco
この機能を使う際にポリゴンアクションがDo Nothingになっていると使えないので、Do Nothing以外の他のアクションに変更してください

リトポを確認しやすくするための方法

リトポ時に見やすくする方法には2通りの方法があります。お好みで設定してください

Transparencyを使う

Transform>TransparencyをON

半透明になります。

Dynamic SubdivをON

Tool>Geometry>Dynamic SubdivをON

SmoothSdivを0にThicknessに適当な数値を入れて疑似的な厚みをつけます

関連記事ダイナミックサブディビジョンの各設定

 

後はひたすら作成、Moveブラシ等も使って調整していきます。

リトポが終わったらディテールを転写

Tool>SubTool>Project>ProjectAllでディテールを転写します。

 

当然リトポした方はポリゴン数が足りていないかと思いますので、Sdivをかけては元の頂点数に近い状態にして転写。

場合によっては低いSdivレベルで転写、調整そして再度Sdivを何度と繰り返すと良い結果が出る場合もあります。

 

ディテールの転写についてはこちらの動画が参考になります。

参考動画・サイト


Pixologic公式にて解説がなされています

こちらはありがたいことに日本語の解説サイト

リトポロジー目的のZModeler活用法

ZBrush関連アイテム&書籍

日本語の書籍も沢山出ています。バージョンが古いものもありますが、基本的な操作方法に大きな違いはないので大丈夫かと思います。お気に入りの1冊を見つけてください。

 

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関連記事ZBrushユーザーを増やしましょうぞ!無料で遊べるZBrushCoreMini

関連記事動画で学びたいならこちら

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関連記事実際にやった感想

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Coreにはない機能を使用しているので注意が必要です。

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関連記事レビュー

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作って覚えるシリーズ第3弾。ZBrush 2022対応。

初心者向けにフィギュア制作の工程が解説されています。1弾とチャプターの大きな構成は同じですが、こちらは自宅での3Dプリントを想定しているため分割、出力周りの情報が増量。ワークフローや作成パーツも1弾と異なります。ZSphereの機能周り等1弾から省略された解説がある一方、MicropolyやDynamics等比較的新しい機能を使ったフローも学べます。

 

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