安岡 篤志氏『筋肉制作~骨から考えるzivadynamicsを使ったクリーチャー制作の秘訣~』受講記録③

2024年2月に行われたCGWORLD企画、 クリーチャーのオリジナル動画で有名な安岡 篤志氏の講座、『筋肉制作~骨から考えるzivadynamicsを使ったクリーチャー制作の秘訣~』の受講記録です。学習メモ。

 

この記事では

『筋肉制作~骨から考えるzivadynamicsを使ったクリーチャー制作の秘訣~』での学び

をまとめています。

 講座を元に個人的に整理、解釈も織り交ぜているので、そのままの受講内容ではありません
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前回

前回は

  • ワニの筋肉・筋膜制作
  • ワニのテクスチャリング

のフローまでを拝見しました。

関連記事前回

ZivaDynamicsを使ったキャラクターのワークフロー

ZivaDynamicsはアニメーションのOK後の作業となります

ZivaDynamicsの特徴

A Quick Intro to Ziva VFX from Ziva Dynamics on Vimeo.

  • 骨格や筋肉の動きをリアルに再現することが出来る
    (筋肉の動きや重力による影響)
  • キャラクター同士の衝突や環境との相互作業も再現
  • リアルタイムでプレビュー可能
  • アニメーションの調整を行いながら、最終的な動きを確認することが出来る
  • シミュレーション結果のキャッシュも可能

    moco

    基本は筋肉シミュレーションではありますが、セミナー内では斜面をスライム状の物体が流れ落ちる所まで簡単レクチャーをされていました。応用すれば表現の幅は広がりそうです。
    こちらもZIVA

    デメリット

    • アニメーションがひっくり返った場合、ZivaDynamicsのシミュレーションし直しになるため、短期の案件だと厳しくなる場合がある。スケジュールを選ぶ

    ZivaDynamicsデモ

    これは言語化が難しいので割愛。

    1. 作成した骨モデルをZivaDynamicsで骨と認識させます(骨アイコンがある)
    2. 作成した筋肉モデルをZivaDynamicsで筋肉と認識させます(筋肉イコンがある)
    3. この段階で再生すると、何も設定していないので筋肉が落ちていきます。
    4. 骨と筋肉をつなぎます。繋ぎたい箇所の頂点を選択ZivaDynamicsリンク
    5. 実際のアニメーションに伴う筋肉の動きを確認しながら、筋肉の硬さ等を調整していきます

    ポイント

    • 筋肉の各パーツは隙間を少々あけておく(重なっている箇所があるとコリジョンでエラーが出ることがある)
    • エッジループしやすいように、筋肉はExtrudeで押し出しておく

    ワニのアニメーション作成

    こちらも言語化が難しいので割愛。

    • Advanced Skeletonのピッカー便利そう(ミラー機能もついてる
    • 尻尾はOverlapper というプラグインを使用している。多分こちら>Overlapper 1.1.2@Gumroad

     

    色々資料を確認したいですね。


    筋肉シミュレーション

    アニメーションが完成した所でZivaDynamicsでシミュレーションをしていきます。

    こちらも言語化が難しいので割愛。

     

    基本的にALNMBIC(.abc)を使用したワークフローになります。

    Alembicは、アニメーションやVFXに用いられるコンピュータ・グラフィックスのための相互 ファイル形式。SIGGRAPH 2011年[1]にて発表され、広く採用されている。

    主な目的は、同じショットまたは同じアセットを用いて、異なるグループ間での、ジオメトリ(モデル)のやり取りを行うことである。

    Alembic-ウィキペディア-

    レイアウト/レンダリング

    Mayaでレイアウト設定⇒Blenderに持って行ってレンダリングと言う工程。

    Blenderに慣れていればレイアウトからBlenderでもOK。

    1. 【Maya】背景とカメラレイアウトを設定
    2. 背景はFBX。カメラはabcで出力。
    3. 【Blender】背景、キャラ、カメラを読み込み
    4. テクスチャ設定
    5. cyclesに変更
    6. HDRI設定
    7. アドオン「VirtuCamera」※スマートフォンを仮想トラッカーにできる(isoのみ)
      参考
      VirtuCamera for Blender Addon - iOSデバイスをバーチャルカメラとして扱う為のアプリのBlenderプラグインが遂にリリース!@3D人

    Maya⇒Blenderの注意点(FBX)

    インポートオプションでスケールを100にする

    【Blender】テクスチャ一括適用

    CTRL+SHIFT+T

    関連記事Blenderでの学習記事でも使ってる機能です

     

    最終的にこの動画が出来るまでの一連の作業工程を拝見することが出来ました

    【こぼれ話】自己肯定感

    作業の合間のこぼれ話として、自己肯定感についてのお話。

    自己肯定は自分自身を認め、自信を持つことです。

    自己肯定感が高まると自分の能力や価値を認めることが出来、それによって自分に対する信頼感や満足感が生まれます。

    他人の評価に左右されずに自分を受け入れることが出来るため、他者との比較や競争に囚われず自分の道をすすむことが出来ます。

     

    • 自己肯定感が高い人は失敗や困難に対しても前向き
    • 自己肯定感が低い人は自分を否定したり、他者の評価に依存する傾向がある

    moco

    後者私だわ…

    自己肯定感が高い人は自分の目標に向かって努力し、成果を上げることが出来ます。

    自己肯定感を養うために

    • 自分の成功体験や良い結果を振り返る
    • 他者からの承認や励ましを素直に受け取る
    • 自分の強みや長所を見つける

    moco

    本を読んでみるのも良いかもしれないなぁ…


    ワニ制作から仕事や創作する時の心が前も学べるセミナーでした

    セミナーはこれにて簡潔。一朝一夕でマネできるものではありませんが、安岡氏のクリーチャー制作のフローが垣間見えてとても面白い講座でした。観察力がとにかく緻密!そして手が早い!

     

    また創作からの派生で語られた仕事術や創作の際の心構えは、とても学ぶことが多く、考えさせられるきっかけにもなりました。仕事でも使えそうなプラグインも紹介して頂いたので、チェックしていきたいと思います!

    ありがとうございました!

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