ZBrush-MicroPoly(マイクロポリ)メッシュの作り方。オリジナルメッシュをマイクロポリ化しよう

MicroPoly機能に使用されるMicroPolyメッシュの作り方をご紹介します。

 

Dynamic Subdivisionに追加された疑似的に質感を適用できる(メッシュ化も可)MicroPolyのメッシュ、自分で用意したい場合も出てきます。

 

いざ作ろうと思った時に

制作の工程は?

注意事項は?

とわからないことだらけですよね。そんな方に向けて

 

この記事では

MicroPolyメッシュの作成のポイント

MicroPolyメッシュの作成の工程

をまとめています。

この記事がおすすめな人
  • MicroPolyメッシュを自分で作りたい人

 

 検証バージョンはZBrush2021.1

 

参考

Cloth Simulation-MicroPoly| ZBrush Docs

関連記事MicroPolyの基本的な使い方

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MicroPolyメッシュの作成時のポイント

  • メッシュは(超)ローポリで作成する
    ZBrushが何度も繰り返し処理を行うため、処理されるポリゴンの総数がすぐに大きくなってしまうからです。
  • メッシュは、ZBrush単位の1正方形にぴったりと収まるようにする
    Tool>Preview
    ウィンドウがZBrush単位のちょうど1つの正方形です。

    ココに収まっていることでメッシュが正しくタイル化されることが保証されます。
    ※作成するメッシュの縦横比が1:1である必要はありません
  • 端のポイントは一致させる
    タイリングされた際にポイントを結合することが出来ます

MicroPolyメッシュの作成

実際に作成してみましょう

1.ベースのメッシュを用意する

  1. Cylinder3DプリミティブをToolパレットから選択します
  2. Tool > Initialize 
    HDivide8
    VDivide9
    X Size20
    YSize20
    Z Size100のまま
  3. Tool> Make Polymesh3Dを押してシリンダーポリメッシュ化します

2.キャップ部分を削除する

  1. PolyFrame をONにし(Shift+F)、ZModeler ブラシ(B>Z>M)を選択します。
  2. 適当なポリゴンの上でスペースバーを押し
    Action:Delete
    ターゲット:Flat Island
    を選択します
  3. その状態でシリンダーの両端のキャップ部分をクリックし、削除します

関連記事Zmodeler

3.ZBrushの1単位に変換する

  1.  Draw>PerspectiveをOFFに、FloorボタンをONにします(FloorボタンはデフォルトのYのまま)。
    特にいじっていなければFloorに対して垂直に立っているかと思います。
  2. Draw>Floor設定の
    Grid Size1
    Tiles を2
    に設定します
  3. Tool >Geometry>Position
    X
    -0.5.
    に設定し、シリンダーを若干左に寄せます
  4. Tool>Geometry>Modify Topology>Mirror And Weldでシリンダーを反転コピーします。
  5. Positionの値がXもYも0になっていることを確認してください

  6. Tool>SubTool>DuplicateでSubToolを複製します
  7. Tool>Deformation>Rotate
    Z
    (デフォルト設定)に90を入れて回転させます。

4.デザインを完成させる

  1. Tool > Masking > Mask By Features
    GroupsとCreaseをOFFにして実行します

    これにより端のエッジ部分にマスキングがされるのでこれから行うブラシの影響を受けません
  2. Standardブラシを選択し、DrawSizeを300ほどの大きなサイズにし、、シリンダーを動かして織られた感じを作成します。同様にもう一つのSubToolも成形していきます。

    moco
    個人的にはMoveブラシの方が成形しやすかったです
  3. イイ感じになったら Tool> SubTool> Merge> Merge DownでSubToolを結合します
  4. マスクをクリアします
  5. Tool> Deformation>Unifyを押し、Tool> Geometry >> Size X と Y スライダー2になっていることを確認します

 

関連記事UnifyはZBrushにとって最適サイズにしてくれる機能

 

作ったメッシュをMicroPolyメッシュとして読み込む

Toolパレットにあるメッシュを読み込むにはCTRL+MicroPoly Onボタンをクリックします。

(別のMicroPolyがすでにアクティブな場合は、Ctrl+MicroPolyのサムネイルをクリックしてください。)

するとQuick Pickポップアップからメッシュを選択することができます。

 

関連記事MaicroMeshの基本的な使い方

MicroPolyメッシュを保存したい

ZTL (Tool> Save As)をZMicroPolyフォルダに保存します

C:\Program Files\Pixologic\ZBrush 2021\ZMicroPoly

 

関連記事過保存には注意

メッシュのバリエーション

SubToolを複製することでメッシュにバリエーションを増やすことが出来ます。最大8個。

Polypaintも可能です。

 

 SubToolはすべて同じ頂点数と面数でなければなりません。

 

参考Weave07

 

moco
私が制作したメッシュは何故かSubToolが反映されませんでした、、(謎
※無事に解決しました!(後述)

既存のMicroPolyメッシュを変更したい場合

MicroPolyポップアップを開き、変更したいMicroPolyをAlt+クリックしてください。

そのMicroPolyはツールパレットに追加されます。

【問題発生】バリエーションが反映されない!?

このブログを書いた当初、なぜかバリエーションが反映されませんでした。

 

頂いたアドバイス

希崎葵さん(@kizakiaoi)よりいくつかの可能性ご教示頂きました。

 

誤字に全然気づかず、、パーマリンクすら誤字(死)だったので修正しました

 

ポリペイントにそんな仕様が、、、!!

折角の貴重なアドバイス、改めてデータの確認・検証してみました。

【解決】複製元にもポリペイントを

SubToolの複製元にもポリペイントをあてた所、無事に反映されました

失敗した方のデータでは、SubToolを複製してから片方にポリペイントをあてていたのですよね、、、。

 

バリエーションを作成する際には

  1. 頂点・面数が同じであること
  2. ポリペイントの有無の統一

この2点に注意して作業にあたることが大事なんですね。

まとめ

Unifyと端っこの頂点の扱いがここのキーポイント。

注意点を抑えれば比較的自由に作成できるので、ドシドシ作ってみて下さい。

 

関連記事さらUnweldAllと組み合わせればまた別の表現も!

 

バリエーション作成は何故か上手くいかなかったのでやり方間違っていたらご教示頂けると助かります

諸々ご指摘頂けて非常に助かった今回。

頂点数は一緒なのになんで反映されないのかと半ば諦め、放置予定だったので早々に解決できた良かったです。

SNSの御力は素晴らしい。

ZBrush関連アイテム&書籍

日本語の書籍も沢山出ています。バージョンが古いものもありますが、基本的な操作方法に大きな違いはないので大丈夫かと思います。お気に入りの1冊を見つけてください。

 

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関連記事ZBrushユーザーを増やしましょうぞ!無料で遊べるZBrushCoreMini

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関連記事実際にやった感想

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初心者向けにフィギュア制作の工程が解説されています。1弾とチャプターの大きな構成は同じですが、こちらは自宅での3Dプリントを想定しているため分割、出力周りの情報が増量。ワークフローや作成パーツも1弾と異なります。ZSphereの機能周り等1弾から省略された解説がある一方、MicropolyやDynamics等比較的新しい機能を使ったフローも学べます。

 

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