【ZBrush】NoiseMakerとMicroPolyでストッキングを作ろう

デザイン性にあふれたVicharBN氏のストッキングのチュートリアル動画にチャレンジした記録です。

 

興味深い動画を見かけたため実際やってみました。

  • 作り方は?

という方に向けて。

 

この記事では

ストッキング制作工程

参考動画

をまとめています。応用すればケープやクロス等様々な所で使えますね。

 

 検証バージョンはZBrush2021.7

関連記事知っておきたいサーフェスノイズ

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参考動画

VicharBN氏の制作工程を解説した動画。

【事前準備】素材の用意

ストッキング用のメッシュストッキングの模様に使用するためのアルファが必要です。

今回のベースメッシュはLightBoxにあるjulieモデルを使用しました。

ストッキング用のメッシュを用意

ベースメッシュを複製または抽出してUV展開を行います。UVmasterを使ってサックリと。

加工前に更に複製して元の形状はとっておきます。

結果

①元の足のメッシュ

②抽出したストッキング用メッシュ(デザイン部分用)

③抽出したストッキング用メッシュを複製したもの(ネット部分用)

の3点を今回使います。2以外はUVの有無は問いません。
①~③は以下の説明でも使っていきますので頭の隅に入れておいてください。

 

関連記事UVmaster

アルファ

今回はPixologic公式ページからDL出来るアルファを用意しました。

moco
実際にやってみて、アルファの段階で微細なノイズとなりそうな部分は除去しておいた方が良いと実感しました

 

関連記事フリーアルファ

ストッキングの作成

大まかな流れは

  1. デザイン部分の作成
    1. サーフェスノイズでデザインを作成
    2. ノイズをマスクに変換
    3. エッジループ
    4. デザイン部分と縁取りを分ける
    5. 厚みをつける
    6. エンボス加工風デザインの調整
  2. ネット部分の作成
    1. ZRemesherでメッシュを均す
    2. マイクロポリメッシュでディテール作成
    3. 調整

デザイン部分の作成

複製したSubTool(②)を使用してデザイン部分を作成します

1.サーフェスノイズでデザインを作成

細かな設定は別途ノイズメーカーで解説しているので省略。

  1. アルファ読み込み
  2. マッピングをUVに変更
  3. BasicNoiseを排除
  4. ノイズの強度を上げる
  5. アルファのサイズを変更

あたりを調整しました。調整が終わり次第OKを押します。

 

関連記事プレビューウィンドウ

2.ノイズをマスクに変換

Sdivを数回押してサブディビジョンレベルを上げてから、Surface>Mask by Noiseでノイズをマスクに変換します。

分割数が足りないとマスク化した際にぼやてしまうのでしっかりあげておきましょう。

Tool>MaskingでマスクをシャープにしたりBoostして濃くしたりします。マスクをシャープにするマウスアクションはCTRL+ALT+クリック。

 

関連記事BoostMask

3.エッジループ

Tool>Geometry>Edgeloop>Edgeloop Masked Border

でマスキング部分をポリグループわけします。その際サブディビジョンレベルがあると警告が出ますので、DelLowerで下位のサブディビジョンレベルを削除します。

 

■エッジループ後の結果

関連記事Edgeloop Masked Border

更に縁取り

Tool>Geometry>Edgeloop>Groups loop

Loopsを1にした以外はデフォルトの設定で適用

ポリグループの周りに更に1ポリグループ生成されます

Tool>Deformation>Polish by Groupsでエッジをポリッシュします。

4.デザインと縁取り部分を分ける

ここまで出来たらSubToolをDuplicateし複製を作成し、片方はバラのデザイン部分のみ、もう片方は縁取り部分を残し、非表示にしDelHiddenで不要なメッシュを削除します。

関連記事表示・非表示のあれやこれ

5.厚みをつける

Tool>Geometry>Dynamic Subdivisionで厚みをつけていきます。

 

  • Smooth Subdiv:0
  • Thickness:厚みは適当に

 

関連記事DynamicSubdivision

 

ダイナミックサブディビジョンされない場合

Tool>Geometry>MeshIntegrity>Fix Mesh

 

このような警告が出てDynamicSubdivisionが適用できなかった場合にこちらを行ってください

関連記事MeshIntegrity

 

適当な厚みになったらApplyを押してメッシュ化します。

 

 

縁のSubtoolも同様に、ダイナミックサブディビジョンで厚みをつけてメッシュ化しておきます。

縁はメインのデザイン部分より若干低め。

6.エンボス加工風デザインの調整

メッシュ化したSubToolをマージします。その後メッシュを調整していきます。

 

このあたりは実際に動画を見ながらどんな塩梅で調整しているのか確認したほうがよいかと思います。9:00ぐらい~

主に使用しているのは

Tool>Deformation

  • Polish by Groups
  • Polish Crips Edge
  • Polish by Features
  • Inflate(0.1以下の細かな値を適用)

等。

エッジを落として柔らかな質感に変化します。

関連記事必要に応じてノイズを加えても良いかもしれません

 

デザイン部分の作成はこれで終了です。

ネット部分の作成

複製しておいたメッシュ()を使用してネット部分を作成していきます。

1.ZRemesherでメッシュを均す

  1. ZRemesherをかけて比較的均等なポリゴン分布に均します。
  2. Divide(CTRL+D)複数回かけます。(①のメッシュと同程度)
  3. 形状が多少甘くなるのでTool>SubTool>ProjectAllで①のメッシュの形状を投影します。
  4. 一番低いSdivに戻りTool>Geometry>Del Higher を実行して高いサブディビジョンレベルを削除します

これで元の形状に近いリメッシュされたデータが作成されました。

関連記事投影

2.マイクロポリメッシュでディテールを作成

  1. Twillを選択
  2. Alignで向きを整理
  3. Applyでメッシュ化

関連記事マイクロポリの使い方

3.調整

Tool>Deformation

  • Polish by Groups
  • Polish Crips Edge
  • Polish

等でメッシュの固さや、CGならではの均等感を崩していきます。

モアレが酷い(笑)

完成

デザイン部分とネット部分を表示して調整して完成です。

BPRレンダリングするとちゃんとストッキングよろしく透けた感じになります。ただし全てメッシュで生成されているので中々重たいです。

このTIPSを見かけてから、いつかチャレンジしてみたいとNoiseMaker諸々調べた経緯があります。

デザイン部分を応用するとアルファ次第でこのような感じのモデルも作れます。

関連記事アルファ

 

念願かなってようやく完成です。

ZBrush関連アイテム&書籍

日本語の書籍も沢山出ています。バージョンが古いものもありますが、基本的な操作方法に大きな違いはないので大丈夫かと思います。お気に入りの1冊を見つけてください。

 

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