ZBrush-ノイズをカスタム生成!Noise Generator(ノイズジェネレーター)の使い方とジェネレーター一覧

ZBrush内でノイズを生成するSurface Noiseの機能にあるNoise Generatorのご紹介です。

 

  • ざっくりどんなノイズが作成出来るのか知りたい

というような方に向けて

 

この記事では

Noise Generatorの概要

ジェネレーターで作成できるノイズのリスト

をまとめています。

 

この記事がおすすめな人
  • サーフェスノイズをカスタムで作成したい人
 検証バージョンはZBrush2021.6.6

参考

NoiseMaker| ZBrush Docs - Pixologic

 

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コンテンツ

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Noise Generatorの概要

Tool>Surface:Noise>NoisePlugを押すことで起動するジェネレーターです。

■ジェネレーター

①ノイズジェネレータのリスト。

②ノイズジェネレーターの各設定。

③各ノイズジェネレーターの共通設定。

NoiseMaker プラグインの共通コントロール

生成された各ノイズには、X、Y、Z軸に沿って共通のオフセット、角度、スケールが設定されており、ノイズがモデルにどのように適用されるかに影響します。

これらの設定を変更して、サーフェスに対するノイズのスケール、方向、位置を変更します。

選択された投影方法(ZBrushのNoiseMakerのプレビューウィンドウで3DまたはUVとして定義されている)によって、同じノイズタイプでも全く異なる結果になることがあります。

 Interactive Updateボタン(デフォルトで有効)を使うと、変更内容がプレビューウィンドウにリアルタイムで表示されます。ノイズジェネレーターがあまりにも多くの計算時間を必要とする場合は、このオプションを無効にして、ワークフローをスピードアップすることができます。

色の混合

Noise Generatorは、モデルのPolyPaintとNoiseMakerのプレビューウィンドウで定義された色を混合することができます。

2つの色を混合したい場合は、まずColor > Fill Objectを使ってモデルにベースカラーを設定する必要があります。

ジェネレーターのワークフロー

  1. ノイズを適用したいオブジェクトを選択します
  2. Tool>Surface>NoiseNoiseMakerを起動します。生成したノイズが見やすくなるように以下を行います。
    ・色を現在サーフェスに適用されている(ZBrushのFrontカラー)ものとは別のカラーに設定
    Mix Basic Noiseを0にし、基本ノイズを非表示

    ・Strengthの設定を0.5または-0.5まで上げ、ノイズをはっきり視認させる

    ※これらは後から修正出来ます。
  3. NoisePlugを押してNoise Generatorを起動し、リストから希望するジェネレーターを選択します。今回はデフォルトで選択しているCheckerBordをそのまま利用します
  4. ノイズメーカーのプレビューウィンドウを見ながら、必要に応じて、ジェネレーターの各設定や共通のコントロール設定を変更します。リアルタイムで反映されます

    関連記事調整する際の各パラメーターの目安に
  5. 完了したら、OKを押し、NoiseMaker プラグインを閉じます。
  6. NoiseMaker のプレビューウィンドウにある様々な設定を使って、適用されたノイズをさらに調整したり改良することができます。
  7. 別のジェネレーターに切り替えたり、一般的な設定を変更するなど、ノイズを修正する必要がある場合。NoisePlugを横のEditから修正・変更します。

メッシュに適用

  1. ノイズが適用されるとSurfaceの各設定が有効になります。
  2. Apply To Mesh適用することでモデルにノイズが適用されます。
    • SNormal:ノイズが適用される前にメッシュの法線が滑らかになります。高いNioseScaleとStrengthの値を使用する場合は、この設定を100にすることをお勧めします。

 

     Apply To Meshをで適用されるノイズのクオリティは、メッシュの解像度に依存します。ノイズをきれいに適用するためにはそれなりのポリゴン数を必要とします。ローポリであれば上手くノイズが反映されません。

    ポリゴン数次第でNoseMakerでの表示とApply To Meshの結果が異なってしまうことご留意ください。

    3Dジェネレーターのリスト

    ①のリストの簡単解説。全てのジェネレーターには、オフセット、アングル、スケールといった共通の設定があります。

     

    いちいち覚えてられるわけが無いので、こんなノイズがあるんだなー程度に眺めて下さい。

     以下ノイズのスクリーンショットは便宜上、マッピングの仕方(3DやUV)、ノイズのサイズに変更を加えて作成しています

    Brick(レンガ)

    Brickジェネレータ-は、1つのレンガのサイズ(Width、Height、Depth設定)と、各レンガ間の距離(Mortar Thickness設定)を定義することで、レンガを作成します。

    Camouflage(迷彩)

    Camouflageジェネレータは、迷彩服に似たランダムなパターンを作成します。

    StyleFrequency設定を使用してランダムに角度を変更し、Thresholdスライダーでエリアを調整します。

    しきい値が0の場合はSurfaceの設定色が表示され、1の場合はZBrushのフロントカラーが表示されます。(色の設定は、グレースケールの調整に基づいています)。ベースとレイヤー1、2のスライダを変更することで、色を入れ替えたり、変調させたりすることができます。

    Checkerboard(チェック柄)

    Checkerboardジェネレーターは、規則的なチェッカーパターンを作成します。

    各正方形は、Depthスライダーを変更することで、より小さな正方形に分割することができます。

    Colors Randomizeを有効にすると、ZBrushのFrontカラーSurfaceのアクティブカラーを組み合わせて、各マスにランダムな色を適用することができます。Variabilityスライダーを変更することで、さらに効果を高めることができます。

    Cheetah(チーター)

    Cheetahジェネレータは、不規則なスポットを持つチーターの毛皮パターンをシミュレートします。

    これらのスポットの形状は、VariabilitySpotスライダーで変更することができます。

    Corrugated(波形)

    Corrugatedジェネレーターは、モデルの周りに一定のリングを作成します。滑らかな境界線や片側の鋭い境界線など、さまざまなスタイルが用意されています。

    Dents(へこみ)

    Dentsジェネレータは、表面上の腐食のような効果をシミュレートし、古い金属表面に最適です。

    Erosion(腐食)

    Erosionジェネレーターは、表面ではなくエッジに焦点を当てていることを除けば、Dentsジェネレーターに近い結果を生成します。

    FBM(非整数ブラウン運動)

    FBMジェネレーターは、グローバルなノイズをモデルに適用します。Detailの値は、密度に影響します。

    Gradient(グラデーション)

    Gradientジェネレーターは、X、Y、Zボタンで指定された方向に、メッシュ上に線形グラデーションを作成します。※画像はYのみONの状態

    Granite(花崗岩)

    Graniteジェネレーターは、現実世界の花崗岩の素材をシミュレートします

    StyleOctavesによって変化し、ディテールの量を作成します。

    Grid(グリッド)

    Gridジェネレーターは、モデルにグリッドを作成します。

    Randomizeボタンは、タイルに適用されるカラーの強度に影響を与えます。

    HexTile(六角形タイル)

    HexTileジェネレーターは、六角形のタイルを作成します。

    ランダム化、最小値、最大値の設定は、モルタルとタイルの両方の色に影響を与えます。

    Houndstooth(千鳥格子)

    Houndstoothジェネレーターには、Chevron、Onyx、Sherlockなどの異なるパターンのセットが用意されています。

    これらのパターンの向きを変更するには、共通コントロールにある角度スライダを使用します。

    Nested Shapes(入れ子模様)

    Houndstoothジェネレーターと同様に、Nested Shapesは、StyleShapeTypeをSquare、Tube、Cube、Sphereなどに変更し、Thicknessスライダーで調整します。

    Perlin Noise(パーリンノイズ)

    Perlin Noiseジェネレーターは、最も使われている有名なノイズ効果の一つをモデルに適用します。

    これを使って、さまざまな結果を生み出すことができます。StyleOctavesを増やすと、ジオメトリの変形のためのハイディテールノイズが生成されます。

    Plaid(格子縞)

    Plaidジェネレーターは、主に垂直と水平のラインのセットで構成された生地のパターンをシミュレートします。

    その周波数と色は変更可能です。

    Psychedelic(サイケデリック)

    Psychedelicジェネレーターは、大きな床板に見られる金属要素に似たランダムなパターンを作成します。

    Scales(ウロコ)

    Scalesジェネレータは、ウロコをベースにしたパターンを作成し、その色のアスペクトを大きくコントロールすることができます。

    Simple Marble(シンプルマーブル)

    Simple Marbleジェネレーターは、不規則性がほとんどない非常に基本的なノイズを作成します。StyleDetailで調整出来ます。

    Simplex(シンプレックス)

    Simplexジェネレータは、不規則性の少ない非常に基本的なノイズを作成します。StyleDetailで調整出来ます。

    Snake Skin(蛇柄)

    Snake Skin は、Scales ジェネレーターと同様に、蛇の鱗をシミュレートします。鱗の色を自由にコントロールすることができます。鱗を自然に見せるには、Scale Variabilityを有効にしAmplitudeを適用します。

    Speckled Stone(斑点石)

    Speckled Stoneジェネレータは、磨かれた岩の中の小さなフレークをシミュレートします。これは低レベルのノイズを発生させるので、わずかに見えるだけの効果を求める場合に最適です。

    Spheres(球体)

    Spheresジェネレータは、モデル上にランダムな円のドットを作成し、StylePercent Hollowで中抜きにもできます。

    Spiral(スパイラル)

    Spiralジェネレータは、スパイラルパターンでモデル上にストライプを適用します。Spiral Rateの設定は、これらのストライプの曲がり具合をコントロールします。

    Stripes(ストライプ)

    Stripesジェネレータは、モデル上に直線を適用します。StyleShapeの設定次第で、ストライプのデザインを変更できます。

    Turbulence(乱流)

    Turbulenceジェネレータは、変形と色の両方に深さを持つ不規則なノイズを作成します。このノイズは、壁のディテールなどのスカルプトのベースとして最適です。.

    Voronoi(ボロノイ)

    Voronoiジェネレータは、微細な有機細胞に似たパターンを再現します。StyleTypeMethodの設定次第で、大幅に変更することができます。

    Voronoi Tiles(ボロノイタイル)

    ボロノイタイルジェネレーターは、ボロノイアルゴリズムに基づいて不規則なパターンをシミュレートし、ひび割れ穴の開いた舗道のような効果を生み出します。

    Weave(織り)

    Weaveジェネレータは、オーバー/アンダーの織りパターンを使用できます。これは、布地、プラスチック製品、またカーボンファイバーのような特定の素材に非常に便利です。

    特定の効果は、StylePatternを変更することで得られます。

    パターンにはいくつかのカラー設定が含まれており、テクスチャやメッシュの修正に使用するかどうかに関わらず、パターンの微調整をコントロールすることができます。

    Wood(木材)

    Woodジェネレータは、スライスされた木目を再現します。主に、不規則なリングを作成するAmplitudeスライダーによって変調することができます。

    ZigZag(ジグザグ)

    ジグザグジェネレータは、ジグザグパターンのための長方形の斜めのセットを作成します。ランダムカラーモードでは、メインのジグザグパターンの間に余分な長方形が追加されます。

    ZBrush関連アイテム&書籍

    日本語の書籍も沢山出ています。バージョンが古いものもありますが、基本的な操作方法に大きな違いはないので大丈夫かと思います。お気に入りの1冊を見つけてください。

     

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