【ZBrush】「NanoTile Textures」シームレスなタイリングテクスチャ作成プラグイン

シームレスなタイリングテクスチャを作成できるプラグインNanoTile Texturesのご紹介です。標準搭載はされていないもののPixologic公式サイトからDL出来るプラグインです。

 

  • どんなことが出来るの?
  • 使い方を知りたい

という方に向けて

 

この記事では

NanoTile Texturesの概要

NanoTile Texturesのダウンロードとインストール

NanoTile Texturesの使い方

NanoTile Texturesの各設定

をまとめています。

 

この記事がおすすめな人
  • シームレスなタイリングテクスチャを作成したい人
 検証バージョンはZBrush2021.6.6

 

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NanoTile Textures(ナノタイルテクスチャ)とは

ZBrush内でNanoMeshes、InsertMeshes、さらにはスカルプト可能なWrapModeプレーンを使用して、タイリングテクスチャを作成できるプラグインです。

作者はJoseph Drust氏

  • NanoMeshの機能を使ってをシームレスなタイリングテクスチャマップを作成することが出来ます。
  • 通常のスカルプトを使用したタイリングテクスチャを作成することも出来ます
  • BPR、Preview、Albedo、AO、ノーマル、Bump、ポリグループID、Heightなどのパスでレンダリングすることができます。
  • 256、512、1024、2048、4096のテクスチャを生成が出来ます

ダウンロード

PixologicのダウンロードセンターからDLします。

Pixologicチームのメンバーが自ら作成したプラグインで、公式とは若干異なるため、ZBrush 2021の時点では標準搭載されていません。

公式

ZBrush Plugins@Pixologic

 

 標準搭載されていないだけあって、テスト限られており、潜在的なバグを含んでいる可能性があります。ZBrush 2021でこのプラグインを使用する前に、作業内容を保存してください。
プラグインのアップデートは頻繁に行われていない可能性があります

インストール

解凍したデータを指定の箇所にコピーするだけの簡単インストールです。

  1.  ZBrush 2021 を閉じます。
  2. 既にNanoTile Texturesのがインストールされている場合は、Pixologic\ZBrush 2021\ZStartup\ZPlugs64から、「NanoTileTextures_2021.zsc」と「NanoTileTexturesData_2021」フォルダを削除します。
  3. ダウンロードしたZipファイルを解凍します。
  4. NanoTileTextures_Install フォルダの中身、NanoTileTextures_2021.zsc およびNanoTileTexturesData_2021フォルダPixologic/ZBrush 2021/ZStartup/ZPlugs64/ にコピーします。
  5.  ZBrush を起動します。
  6. ZPluginsにアクセスするとNanoTile Texturesを確認することが出来ます

使い方

NanoMeshでタイリングしたい場合

    1. Zplugin>NanoTile Textures>Creates a new Tile Tool ボタンを押してTile Toolファイルを作成します
    2. サブツールリスト2つ目Nano TilePlaneサブツールを選択した状態で、ZModeler ポリゴンアクションでInsert Nano Meshを選択、ターゲットをAll Polygons でナノメッシュを適用します。

      関連記事Zmodeler
    3. ナノメッシュがPlaneに適用されたら、Tool>NanoMeshにあるナノメッシュパレットの設定を調整しを好みの見た目になるまで調整します。

      関連記事NanoMeshブラシの作り方と各設定
    4. 調整が終わったらGenerationカテゴリーで出力したい要素や解像度を設定してCreate Seemless Mapsを押します。
      ■Generationカテゴリー
    5. 保存先を聞かれるのでお好きな箇所に設定したら各要素が出力されます。

スカルプトでタイリングしたい場合

  1. Zplugin>NanoTile Textures>Creates a new Tile Tool ボタンを押してTile Toolファイルを作成します
  2. サブツールリストつ目Wrap ModePlaneサブツールを選択し、Tool>Geometry>Divideで必要に応じて分割します。
  3. 分割後、お気に入りのスカルプトブラシに切り替え、Brush>Curve>Wrap ModeWrap Modeを1に設定します。
    この設定でストロークが繰り返されます。数値を増やせば一度に複製させるストロークが増えますのでお好きな数値を入れて下さい。

  4. スカルプトしていきます。
  5. 調整が終わったらGenerationカテゴリーで出力したい要素や解像度を設定してCreate Seemless Mapsを押します。■Generationカテゴリー
  6. 保存先を聞かれるのでお好きな箇所に設定したら各要素が出力されます。

困った!!ドキュメントが画面からはみ出てる!!という場合

デフォルトの生成されるドキュメントサイズが画面からはみ出て、上下のタイリング結果が確認できない!!と困った場合。

UI右側にあるZoom Documentを上下することでドキュメントの表示を調整出来ます。

関連記事スカルプトの際にはカメラをロックしておくと平和です

NanoTile Textures各設定

大きく分けて6カテゴリーが存在しています

プラグインにはPixologicとしての公式ドキュメントは確認できませんでした。

  • ZcentralにあるInformationで使い方の確認が出来ます。
  • 各機能マウスオーバーすると説明がでてきます(英語)

それらを確認しつつ、実際に触ってみた結果をまとめています。

 

参考

NanoTile Textures! unofficial - Information, Installation@Zcentral

Setup

Creates a new Tile Tool

タイリング作成に必要なSubTool(Tile Toolファイル)を作成します

 

■Tile Toolファイル

 
  • SubToolを完全に置き換えるのでご注意下さい
  • SubToolの順番を変更しないようにしてください

    Align X/Y/Z

    新規に作成したTile Toolファイルの配置向きを設定します。

    Reframe The Tile Tool機能を使用する際の方向の決定時にも使用されます

    Plane Divied Resolution

    Tile Tool Plane 3Dオブジェクトの作成時に生成される分割を決定します

    Tool>Initalize>Divide

    Load Example TileTool

    ナノメッシュが既に適用されたサンプルTile Toolをロードします。

    ZcentralのドキュメントではNanoMesh>RandArrayが無効になっていることにも触れていました

    Preview Seemless Mode

    ONにすると、フルシームレスのプレビューが表示されます。

    OFFにすると、大規模なシーンをより簡単に作成できるように、シームレスワークプレーンが表示されます。

    Swich Array Type

    現在の配列モードを切り替えます

    • Keypad(デフォルト):キーパッドの配列を使ってシームレスマップを作成します
    • Quad:クアッドアレイを使ってシームレスマップを作成します。(このアレイはCPU負荷が低いですが、ユーザーフレンドリーではありません)

    moco
    よく分からないけどいじらなくて良さそう

    Alignment

    Reframe The Tile Tool

    タイルツールを再構築して、シームレスなマップ作成を可能にします

     

     タイルツールのサブツールの順番を変更した場合、この機能は正しく動作しません。

    Generation

    Create Seamless Maps

    シームレスなマップを作成します

    オプションの設定に則りシームレスなマップを生成します。

    Nano/Wrap/Visible

    レンダリングに使用するSubToolを選択します

    • Nano:NanoTile Planeのみ使用します(2つ目のSubTool)
    • Wrap:WrapMode Planeみ使用します(5つ目のSubTool)
    • Visible:NanoTile Plan/WrapMode Plane 両方とも使用します

    256~8192

    作成するマップサイズを設定します。

    Ao~Cavity

    出力する要素を選択します

     

    Additional Options

    Use Unique PolygropID

    固有のポリグループIDパスを使用します。

    ナノメッシュ・インデックスごとに1つのポリグループを生成します

    Filip Map

    作成するマップを垂直反転させます

    AutoExport

    出力するマップを選択したディレクトリにエクスポートします。

    NanoMesh Index Utilities

    Swap Index Texture

    各NanorMesh Indexに適用されるテクスチャを入れ替えます。
    アルベドパスでPBRテクスチャを作成する際に便利です。

    Split Indexes by Poly

    NanoTile PlaneからのNanoMesh IndexesをPolyCountごとに別々のサブツールに分割します。

    外部のベイクプログラムにエクスポートする際に便利です。

    PolyCountスライダー

    ナノメッシュのインデックスを分割するためのPolyContを設定します。

    PolyContはあくまで目安ですが、PolyContはこのスライダーに入力された値を超えません。

    単位はミリオン(100万)

    Canvas

    Canvas Restore Size

    Create New TileToolを押す前の状態に戻します。

    キャンバスサイズや元のモデルを戻します

    簡単にシームレステクスチャを

    今回のプラグインを使えば、同じメッシュを並べたシームレスなテクスチャ、スカルプトで作成したシームレスなテクスチャを簡単に作成することが出来ますね。少なくともZBrush2021での動作は確認できましたので是非お試しください

    ZBrush関連アイテム&書籍

    日本語の書籍も沢山出ています。バージョンが古いものもありますが、基本的な操作方法に大きな違いはないので大丈夫かと思います。お気に入りの1冊を見つけてください。

     

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