【ZBrush】ハイポリモデルからのディテールの転送(転写)方法

ZRemesher等でメッシュを再構成したモデルへハイポリモデルのディテールを転送(転写)する方法をご紹介。

 

DynaMesh等でポリゴンを気にせず好き放題創作してきたものに

  • UVを作成したい
  • Subdivを持ったフローにしたい
  • 綺麗なトポロジーに修正したい

というケースはよくありますよね。そんな時に

  • どのようなワークフローでやればいいのか

初めはわからなかったです。

 

この記事では

リメッシュしたモデルへのディテール転送方法

参考動画

をまとめています。

 

この記事がおすすめな人
  • ディテールの転送をしたい人

 

 検証バージョンはZBrush2021.6。

 

参考

Transferring Detail| ZBrush Docs - Pixologic

関連記事Undo履歴を使用した投影も

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自由に造形したものをSubdivを用いたフローにするには

ワークフローは以下、

  1. Dynamesh等で好き放題造形
  2. 元モデルを複製、リメッシュ又はリトポを行う
  3. ディテールを転写する

という工程が基本です。それを踏まえて早速やってみましょう。

 

 Dynemeshはベースメッシュ作成に特化した機能です。
Dynameshである程度作成したらディテールを詰め込む前にSubdivのフローに移行するのがおすすめです

 

関連記事自由造形に特化したブラシもあります

機能も

ZRemesherを使ってリメッシュしたモデルにディテールを転送

今回はZRemesherにてリメッシュを行ったモデルにディテールを転送します。

他にもZmodelerやZSphereを使ってのリトポ方法がありますが、今回の方法を応用すればどのケースでも使えるのでお好きな方法でお試しください。

関連記事他のリトポ方法

 

モデルにスカルプトされたすべてのディテールを維持したまま、リトポ化する方法は大きく2つあります。

  1. Freeze Subdivision Levelsを使う
  2. SubTool を複製する
今回は一般的によく使われているであろう、2のSubToolを複製してディテール転送する方法をご紹介します。

大まかな流れ

  1. リメッシュしたいSubToolを複製する
  2. 複製したSubToolをZRemesher
  3. Project Allでディテール転送
  4. Subdivをして再びProject All
  5. 3.4を数回繰り返す
  6. オリジナルを削除

 

要は複製してリメッシュ(又は新規リトポロジー)したモデルにサブディバイドをかけてはProject ALLを繰り返すという流れです。

実際にやってみた

実際にディテールの転送をやってみます。

最近お気に入りのデモカエルちゃんを使用します。

1.リメッシュしたいSubToolを複製する

今回はBody部分でディテールの転送を行いたいため、Duplicateで複製します。

2.複製したSubToolをZRemesher

複製したSubToolを選択し、サックリとZRemesherのデフォルトの設定でリメッシュ。

ポリゴンが減って、ディテールが無くなったのも確認できるかと思います。

 

関連記事他ZRemesherの各設定はこちら

 

リメッシュ後のモデルを使用して、UV展開などを行います。

関連記事ZBrushでUV展開

3.Project Allでディテール転送

転送に必要なメッシュ以外を非表示にし、ディテールを持つBodyメッシュとZRemesherでリメッシュしたメッシュのみを表示します。

 

  1. このようにオリジナルのディテールを持つソースメッシュとリメッシュした後のターゲットメッシュ両方を表示します
  2. SubToolリストでターゲットのメッシュ(ディテールを転送したいSubTool)を選択し、Tool>SubTool>Project:Project Allでディテールを転送します

もし、Project結果に納得できない場合はCTRL+Zを押して元に戻し、Project内の設定を調整して再度Project Allをして下さい。

関連記事Projectの各設定

4.Subdivをして再びProject All

当然ポリゴン数の違いからディテールの大半は転送されません。

そこでサブディビジョンレベルを一段階あげて再びProjectALLを行います。

5.3.4を数回繰り返す

サブディビジョンレベルを上げてディテールの転送を繰り返し行います。

目安としてはサブディビジョンレベルを上げた際のポリゴン数が、元のポリゴン数に近い値になるぐらいでしょうか。

moco
ProjectALLするたびにソースメッシュを非表示にしてディテールの転送具合を確認してください

6.オリジナルを削除

ディテールが転送されたらオリジナルのソースメッシュを削除します

Subdivを持ったモデルにディテールが転送されました!

マスクやモーフターゲットを併用していきましょう

唇等入り込んだ箇所でプロジェクションがうまく行かない場合

  1. プロジェクションする前にモーフターゲットを保存する
  2. プロジェクションがうまくいかない唇の重なり部分をマスキング
  3. プロジェクション(ディテールの転送)
  4. Morphブラシで不具合がある個所を戻す

参考動画

ディテールの転写については日本語の動画があるのでありがたいですよね

ZBrush関連アイテム&書籍

日本語の書籍も沢山出ています。バージョンが古いものもありますが、基本的な操作方法に大きな違いはないので大丈夫かと思います。お気に入りの1冊を見つけてください。

 

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