「作って覚える!ZBrushハードサーフェス制作入門」の感想です。
2020年最初のZBrush本!楽しみにしていた方も多いのではないでしょうか?
480Pにも及ぶ書籍の中にはぎっしとZBrushの基礎から、ZModeler、SnapShot3DなどのZBrushの多機能を使ったモデリング等、高密度にギッチリ詰まっています。
こちらはZBrushの機能を幅広く使ってハードサーフェスを作成していく書籍です。
初級編・中級編は実際にやってみた感想も載せています。
この記事では
fa-check-circle-o作って覚える!ZBrushハードサーフェス制作入門の基本情報
fa-check-circle-o各チャプターの簡単な紹介
fa-check-circle-o各チャプター内で紹介されている機能の一部(関連記事)
をまとめています。
コンテンツ
作って覚える!ZBrushハードサーフェス制作入門の基本情報
2020年1月28日に株式会社ボーンデジタルより発行されました。
目次
Chapter1:基礎知識編
Chapter2:初級編
Chapter3:中級編
Chapter4:応用編
Chapter5:キャラクター&分割編
Chapter6:メカキャラクター変
Chapter7:複製編
Chapter8:3Dプリント編
著者
ウチヤマリュウタ氏(fa-twitterウチヤマリュウタ@RRUU4)
高村 是州氏(fa-twitterラゼ(raze)@manicsmania)
澤井 慶氏(fa-twitterミスターK@SeeKneck)
書籍のうち
- 1~5章及び8章担当がウチヤマ氏
- 6章は高村氏
- 7章は澤井氏
といった3名の著者による合作書籍です。ZBrushの書籍で共著と言うのは珍しいスタイルではないでしょうか。1度で3者の学びを得られるというおいしい1冊です😋
ちなみにウチヤマ氏は作って覚える! ZBrushフィギュア制作入門という書籍も発行しており第2冊目の書籍となります。こちらも要チェック!
ターゲット
ZBrush初心者・ZBrushでのハードサーフェス作り/3Dプリント用データ制作に興味がある人
公式ではZBrush初心者も対象としているだけあって基礎の基礎たるZBrushの基本操作の解説、設定の解説があります。
ただ、様々な機能解説がなされるためZBrushをインストールしてこれから始めるぞ!!というZBrush触り始めて間もないような人は作って覚える! ZBrushフィギュア制作入門などでZBrushのスカルプトを楽しむ方がよいかと思います。全くの初心者が始めるには情報が多いです。
初心者の方は何度と前のページを何度と確認することになるかと思うので、書籍版がおすすめです。
UIは日本語
書籍内で使用されているZBrush言語は日本語です。
制作中に使用する機能画面の画像は少な目なので機能の場所などは文章をよく読む必要があります。
別途書籍購入者に向けてDL出来るサンプルデータ内に日英対応表のPDFがついているので英語モードで使用されている方もご安心ください。
作って覚える!ZBrushハードサーフェス制作入門 をやってみて
fa-check-circle-o習得内容の明確化
fa-check-circle-o実践的な用法
fa-check-circle-oTheハードサーフェス
Capter5までは最初に、このチャプターでは何が習得できるか、習得できる機能は何かという説明があります。
- ZModelerでのモデリング
- SnapShot3Dでのモデリング
- ZSphereを使ったリトポ
- ZRemesherでのリトポ
そこから
- LiveBoolean
- IMMブラシ
- Gizmo3D
を使って形にしていく等々、とにかくZBrushの機能が広く網羅されています。
最終的にはハードサーフェスと言えばメカでしょう!という感じで非常にメカメカしいものが出来上がるのでテンションアップ間違いなしです。
Chapter1:基礎知識編
書籍を進めるにあたり必要なZBrushの基本操作・機能の解説です。
-
ZBrushの画面操作
-
初期設定
基本操作を網羅しているだけあって、環境設定からドキュメント(ビューポート)の操作やZmodelerの操作方法等多岐に渡って解説されています。
参考書籍サンプルCapter1
この書籍が初めてのZBrush本という人にも安心の設計となっております。ただかなりの情報量になりますので、全てを一度に覚えようとしなくても大丈夫です。
また書籍購入者がDL出来るサンプルデータには、ZBrushで作業を進めているとよくある困りごとと解決方法のトラブルシューティングのPDFもついています。
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このチャプターで紹介されている機能の一部。
メカなブタちゃんを作る!Chapter2:初級編
シンプルだけど複雑なデザインのキャラクタを効率よく作成していく方法を学べます。
- Zmodelerを使ったモデリング方法
- キットバッシュでのディテール追加方法
- LiveBooleanを使ったディテールの作成方法
参考書籍サンプルCapter2
それに関連し、Gizmo3DやSubTool(ファルダ)なども使いこなしていくことになります。
制作物こんなメカブタちゃんが出来ました
マテリアルを付けてレンダリングするともっとかわいい
これは全てZBrushの標準搭載のIMMを使って作成したものです✨
と思ったチャプターでもありました。
ちなみにキットバッシュとは既にあるものを組み合わせて作成していくモデリング手法です。LiveBooleanとの合わせ技で細かなディテールを作成していきました。複雑そうに見えて、実は結構容易にディテールを作れることがこのキャプターで知ることができました。
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このチャプターで使用されている機能の一部。
マスクを作る!Chapter3:中級編
新しい機能を次々と使いこなしていきます。
- スナップショット3DとSculptris Proモードを使ったハイポリモデルの作成
- ZSphereを使ったリトポ
- カーブを使ってディテールの追加方法
このチャプターではZBrush2018あたりから搭載された新しい機能を沢山使っていました。機能を知っていても使いどころがよくわからない私にとっては発見が多かったです。
制作物マスク
そしてZBrushは他のツールと連携してなんぼだ!!と実感したチャプターでもありました。ZSphereでリトポしたら発狂する、、!!とこれに尽きます。
あまりにしんどいので結局ZRemesherで適当にポリゴンを減らし、GozでMayaに持って行ってリトポしました。このチャプターで一番時間がかかったのがこのリトポです。
書籍では触れられていませんがZSphereのリトポには外部で作成したデータを使うことが出来ます。
- 外部で作成したモデルデータを読み込んでおく
- リトポしたいToolでInsert>ZSphereを選択
- ZSphereのToolを選択した状態でTopology>Select Topo>事前に読み込んでいたモデルを選択する
- Topology>Edit TopologyをONにすると編集可能になる。
- あとはMoveブラシなどを使用して、リトポしたいモデルに合わせて調整していけばOKです
ということが出来るので、何でもかんでもZBrush内で完結しようと思わず、使いやすいツールと連携するのをおすすめしておきます
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このチャプターで使用されている機能の一部。
ZBrushのバージョンが上がったことで、書籍で紹介されている方法をもっと簡単にする機能も追加されていますので頭の隅においておいてください
武器を作る!Chapter4:応用編
これまで学んだこと+さらなる機能解説回。
- Zmodelerを使ったモデリング応用
- ポリグループの使い方
- Zリメッシャーを使ったリトポ方法
Zmodelerで作ってLiveBoolean、Zmodelerで調整、リトポ等々…初級・中級で学んだ技術がふんだんに出てきます
参考書籍サンプルCapter4
細かな工程をステップバイステップでやっていく回です。プリミティブ投影と少し仲良くなれます。
がなかなか複雑になっていく作業、ボリュームも一段と増えたため、新しく学ぶ機能や気になった作成方法をピンポイントで練習して終了させました。
制作物途中までは作成
こんなズボラな私でも次にすすめめるように完成データは用意されています。(ありがたや~)
参考サンプル完成データ(+で練習の為に形状を追加してます)
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このチャプターで使用されている機能の一部。
Chapter5:キャラクター&分割編
キャラクター作成回
- キャラクターモデルに沿ったハードサーフェスモデルの作成方法
- IMMブラシの作成方法
- パーツごとの分割方法と出力データの作成方法
今回のメインはハードサーフェスなだけあってキャラクターの素体作成に割いているページは少な目ですが、ZBrush既存のモデルを流用したり効率的にキャラクターを作成する最中で基本的なワークフローは学ぶことが出来ます。またIMMの作成方法など機能解説もガッツリ!
キャラクター制作を深堀りしたい方は、同著者、ウチヤマ氏の作って覚える! ZBrushフィギュア制作入門や作って覚える! ZBrushフィギュア制作チュートリアル -はじめてから塗装まで-もご検討下さい。
参考書籍サンプルCapter5
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このチャプターで使用されている機能の一部。
実践的なスキルが身につく1冊
ここで紹介している以上に制作の最中に関連する知識・Tipsが多く掲載されています。ZBrush特有の機能も数多使用されており、様々な機能の使いどころ・活かし方を学ぶことが出来ます。
ぜひとも1冊手に取ってハードサーフェスデビューを果たしましょう!!
以降のChapterは後日追記していきます
Chapter8のうちChapter6までがZBrushでの実制作になっていきます。
Chapter7,8はフィギュアに制作にかかわるあれこれでした。未だその域には到達していないのですが、読み物としても面白かったです。いつかオリジナル作品を立体化したいですね
参考書籍サンプルCapter7,8