2023年8月に行われたアニメーションエイド単発の講座、クリーチャー・アニメ―ション『陸』の受講記録です。濃い内容のため3回に記事を分ける予定です。今回はその②。
ランサイクルから四つ足動物の歩き(Walk)以上走り(Run)未満の間にある色々な動きについて。
この記事では
fa-check-circle-oクリーチャー・アニメ―ション『陸』での学び
をまとめています。
画面キャプチャ等を行わない限り、受講内容をのアウトプットOKを公言(推奨)とするのはアニメーションエイドならでは。しっかり学ばせて頂きます!
関連記事受講メモ①
ランサイクル
動きの中で一番速いサイクル
押さえるべき 動きの5ポイント
チーターのリファレンスを元に解説
- 後足はエンジン
後ろ足を思い切り蹴って前へ進む - 後ろ足の着地は出来るだけ前に
出来るだけ前に着地することで、後ろへの蹴りの力を得る。そのために必要なのは腰
- 着地、蹴り足時の原則平行の崩れ
蹴り足は思い切り伸びる
- 肩甲骨は前後の動きが大きくなる
ウォークサイクルの時と異なり、体重を支えるより前進する動きの方が大きくなるので、縦の動き(上下動)は少ない。 - 上半身はボートを漕ぐように
必然的に頭が前後するような動きに。基本回転。移動は少し。これによって動きに強弱が出る。
ランサイクル作成のフロー
基本的にはウォークサイクルと同じ。講座では13Fで作成。
- リファレンス配置
講座では真横と斜め前のリファレンスを用意。先にトレースするのは真横から - 腰・胸・肩甲骨から作成。
この時点で頭やしっぽの動きは不要 - 動きの開始、終了、真ん中(フィリップ)→更に中間にキーを打って行く
四足なので「ここがコンタクトポジション、パッシングポジション」というポーズポーズで明確な定義がし難いため、とにかくポーズポーズを並べていく。
特に蹴り足と着地の足の伸びと腰の回転。 - 正面から見た時の頭のブレ、前足と後ろ足の位置関係
前足が地面に着いた時は後ろ足は外側に。
地面を蹴る時は前足は地面から離れ、足は閉じた状態→力を入れるにはなるべく足は閉じた状態でありたい。
どのタイミングで足が伸び切るか、体が縮こまるか等、骨格や動きの仕組みを知ることで、
- 無駄な強弱をつけないで済む
- リファレンスをまねるだけじゃない、よりリアルに魅せるアニメーションの作成が可能
様々な動物の走り
どの動物も種類や固体によって特徴に違いはあれど
- 後ろ足をエンジンにして前にすすむ
という大きな定義は変わらないという解説でした。
関連記事アニメーションリファレンス
馬(Horse)
- 着地時の足首のクッションがとても大きく働いている
肉食の動物に比べて、草食動物は胴体が大きく・硬いため、体を支えるため。
キリン(Giraffe)
馬に似ているが、若干アンバランスな生き物。
- 体の比重が前の方に集中している。
お尻が小さく、首が長い、胸が大きい。 - 体の中心が胸。
腰と胸をシーソーのように動かしながらバランスを取っている - 首で頭のバランスを取っている
頭は他の動物同様、ワールドスペースのように留まった動きになっている - 首の長いクリーチャー作成時の参考に
リス(Squirrel)
人間のように踵から着地する生き物。
けしからんお尻
- 両足で着地、両足で蹴り出す
- ウサギのようなホッピング
象(Elephant)
体の大きい動物の代名詞。
- 早歩きに近い動き
体が大きいので1歩1歩ドシドシ踏み込む - 象の場合は頭は前後というより上下
以降は資料集め時に見かけた動物の走り。
犬(Dog)
チーター(Cheetah)
スプリングボック(Springbok)
ヌー(gnu)とハイエナ(hyena)
四つ足動物の歩き(Walk)以上走り(Run)未満の間にある色々な動き
歩き(Walk)以上走り(Run)未満の間には色々な動きがある。今回はAmble、Trot、Gallopについて。スピードによって体の動きが異なる
イメージとしてはこんな感じ→Walk→Amble→Trot→Gallop→Run
■アンブルとトロット
■ギャロップ
Amble
若干早歩き
- 後足、前足がほぼ同時。
- 気持ち後足が先につく
Trot
Ambleより更に早歩き
- 後右足と前左足→後左足と前右足。
- 2足同時に着くため胸と腰が同じタイミングで上下動する
Gallop
走りの前又は走りからスピードを落とした時、小走り
- 後足と前足の着地のタイミングに大きなズレがある
- Runとの違いは後足のタイミング
Runは左右ほぼ同時に着地し、同時に蹴りだしている。
Gallopは左右の動きがオフセットされている。
注意点
必ずしも、Walk→Amble→Trot→Gallop→Runの流れでスピードを変えるわけではない
- Stop→Run
- Walk→Trot→Walk
になるケース等様々
基礎はここまで
ランサイクル、歩き(Walk)以上走り(Run)未満の間にある色々な動きの解説をもって基礎編は終了です。
キリが良いので受講記録もここで一旦区切ります。次回は応用編。
アニメーターズ・サバイバルキットを読み返すと面白いかも
アニメーターズ・サバイバルキットには猫や犬、リスの走り、馬のギャロップやトロットについての図解がありました。講座を学んだあとに読み返すとまた面白いやもしれません。
アニメーションエイド受講をきっかけに、CGWORLD(2022年 5月号 vol.285)にチョコッと「らくがきクリエイトmononoco」の名が載りました!CGアニメーター必読の一冊です!是非お手元にどうぞAnimationAid受講講座まとめ
アニメーション1 若杉クラス
アニメーション2 若杉クラス
アニメーション3 藤原クラス
クリーチャーアニメーション
こちらは単発の講座受講。
受講時におすすめ
レクチャー動画を見るにおすすめの拡張機能。
サイクルモーションをデモリールに入れたくなった時に