2023年8月に行われたアニメーションエイド単発の講座、クリーチャー・アニメ―ション『空』の受講記録です。
濃い内容のため2回に記事を分ける予定です。今回はその②。空の飛び方の応用編。
鳥の基本的な飛び方、翼の動かし方を学びフライトサイクルの作成まで行った前回。今回はそのフライトサイクルを元にさらに応用として、フライトサイクル~着地の動きを学びます。
この記事では
fa-check-circle-oクリーチャー・アニメ―ション『空』での学び
をまとめています。
画面キャプチャ等を行わない限り、受講内容をのアウトプットOKを公言(推奨)とするのはアニメーションエイドならでは。しっかり学ばせて頂きます!
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空の飛び方 応用
空の飛び方の基本を押さえた上で
- 滑空(Gliding)
- ターン(Turn)
- ホバリング(Hovering)
- フラッタリング(Fluttering)
- 着地(Landing)
を学んでいきます。
リファレンスをアニメーションさせてあたりをつける
リファレンスが超大事。と言うのは『陸』同様。
カメラが動いているリファレンスを使う時には、リファレンスにアニメーションをつけて、鳥の移動方向や移動距離を修正する
リグDL今回のスクショ作成でお借りしているリグ
Boxy Bird Maya Rig@Gumroad
滑空(Gliding)
緩やかに下降していく下降飛行
- この状態では基本下降している。状態を維持するには揚力(翼の羽ばたき)が必要。
- タイミングはフライトサイクルが続いた後
- 翼が下がる動き(空気を押し下げる動き)を一旦止めて、翼を一番広げた状態でステイ
滑空(gliding)作成のフロー
フライトサイクル→滑空→フライトサイクルの一連の動きの作成方法の解説
- フライトサイクルを何度か繰り返して、翼が下りたタイミングで止める
- 滑空分の尺を空けた後、その続きからフライトサイクルを繰り返す
- 滑空時の翼の形を、空気をキャッチするような形に調整する
- 羽根によるオーバーラップを足す(※骨格ではないので要注意)
- 滑空時、全体的に体の位置を下降させていく動きを作成
- 滑空時、(風の抵抗をうけて)後に下がっていく(-方向に移動する)動きを作成
左右の移動
空気を押し出す方向に体を傾ける
- 滑空になる時は、体の傾きを戻す。
- 頭は常に平行
- 進行方向に向かって腰が振られる
ターン(Turn)
- 頭先行
- 頭は常に平行を保つ
- 翼の広げ方も基本は左右対称だが、ターンする際は内側の翼をたたんで、空気抵抗を減らしまわる。
- 翼の畳み具合を調整して回る
ターンしているリファレンスを探すのはとても大変かも。
中々みつかりませんでした
ホバリング(Hovering)
空中でその場に停止すること、その状態になること
- 先ずはフライングサイクルがあってこそ
- フライングサイクルより体を起こして抵抗を強める(2番目動画左)
体を起こすことによって前に空気を押し出す形になる - フライングサイクルより羽ばたきのサイクルは早い動きになる
フラッタリング(Fluttering)
減速(着地)するための動き
- 先ずはフライングサイクルがあってこそ
ホバリングとフラッタリングは基本のフライングサイクルが出来てから作る。
基本的に翼の動き自体かわらない。 - ホバリングよりもっと早い動き(その分羽ばたき幅は小さくなる)
着地(Landing)
- 減速するため、体の角度を変えて抵抗を増やす。
- ブレーキをかけるため翼を前に扇いでる
- 減速の為に空気をキャッチしたいため、翼の形は常に弧を描く。
空の飛び方 応用まとめ
フライトサイクル→ホバリング→フラッタリング→着地
この順で、体が起き上がっていく。また
フライトサイクル→ホバリング→フラッタリング
の順で、翼の羽ばたきが早くなる
飛行アニメーション 応用ショット
フライトサイクル→ターン→グライディング→フラッタリング→着地の制作フロー
- 先ずはルート(全体)のモーションを決める
- フライトサイクルを作成
- 翼の羽ばたき回数を決める(基本フライングサイクルのコピペ)
- 頭先行やターン時の翼の形、体の向き、フラッタリング~着地の体起こしなどを作成していく
おススメしないやり方
- モーションパスに乗せる
頭先行後、体が振られる動きが欲しいのにモーションパスだとそれが出来ない。
着地時に体を起こしたいのに、頭が先行してしまう。
タイミングの調整が難しい。
と言ったデメリットが多い。
空の飛び方まとめ
- 『実在する動物を知る』骨格を理解し、どのように動く『飛ぶ』のかを知る
- 『実在する動物を知る』鳥の翼を理解し、どのように動く『飛ぶ』のかを知る
- 『実在する動物を知る』リファレンスから動きを探る(場合によってはリファレンス自体をアニメーションさせる)
どんな絵が魅力的なのかを考える。『陸』と『空』、四つ足動物と鳥の動きを活かした結果、生まれたのがデモ動画のドラゴン。
■デモ動画
Dragon! iAnimate CreatureWorkshop from Tatsuyuki(Tatsu) Shimada on Vimeo.
今回はここまで。次回は巨大な生き物の表現方法について学んでいきます。
【おまけ】鳥の参考動画
資料を探している間にみかけた動画。
何というわけではありませんが、いつかのリファレンスとしてよさそうだったので。
アニメーションエイド受講をきっかけに、CGWORLD(2022年 5月号 vol.285)にチョコッと「らくがきクリエイトmononoco」の名が載りました!CGアニメーター必読の一冊です!是非お手元にどうぞAnimationAid受講講座まとめ
アニメーション1 若杉クラス
アニメーション2 若杉クラス
アニメーション3 藤原クラス
クリーチャーアニメーション
こちらは単発の講座受講。
受講時におすすめ
レクチャー動画を見るにおすすめの拡張機能。
サイクルモーションをデモリールに入れたくなった時に